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SWALLOWインタビュー 挫折を乗り越えたからこそ、聴く人に寄り添える

2023.5.15

SWALLOW『温室育ち』

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バンドの改名や活動休止。「温室育ち」が挫折を乗り越えるまで

―上京されて、2021年の5月に“青く短い春”を配信リリースされてから2022年1月に“常葉”を配信リリースされるまでの間、SWALLOWは活動休止期間ということになっているんですよね。この期間は、皆さんにとってどのような期間だったのでしょうか?

工藤:バンドとしての活動は完全に停止していましたね。どんなことを曲にすればいいのかわからなくなったんです。そういう私の精神状態を鑑みて、1回休もうと。その期間で私が傷を癒して、乗り越えた先にひねり出したのが、“常葉”でした。“常葉”は今回のアルバムの中でも大事な曲になったなと思うし、結果的に、いい経験になったなと思います。1回ここまで落ちてしまえば、この先の人生、大したことで辛いとは思わなくなるかなって(笑)。そのくらい、強くなれた期間だったと思います。今までは温室育ちだったので、初めての挫折というか、乗り越えるべき壁だったのだと思います。

―差し支えなければでいいのですが、何が工藤さんを苦しめることになったのか、思い当たることはあるのでしょうか?

工藤:“常葉”の前までは、私たちのやりたいことをサポートを受けながら音楽を作っていたのですが、途中から、デモ制作の段階からもサポートを受ける形になりかけたんですよね。自分たちでやりたいことをできるようになるためにSWALLOWになった経緯もあって、一度立ち止まってみようと思ったんです。

あと私個人の精神的な面で、作ることが苦痛になってしまった時期だったと思います。人前に自分の人生を晒していくことに対して疑問に思うことがあったので、休止期間中は1回実家に帰って、「自分が本当に書きたいものってなんなんだろう?」ということを考え直したりしていました。そんなにかっこつけたことではないんですけどね。でも、音楽というジャンルの中で自分の表現をしていくために、もっと適切なやり方があるのかなということを探していく模索の期間でもありました。

―この休止期間を、種市さんと安部さんはどのようなことを感じながら過ごされていましたか?

種市:単純に、活動が止まっている間に何もしないのが僕は嫌だったんです。なので、休止期間は、デモの作り方を研究する期間に僕は当てていました。それまではアレンジャーさんにデモを投げて、アレンジャーさんの力をしっかりと借りて曲にするという工程を経ていたんですけど、ある程度自分たちで作りこめるようになりたいなと思って。例えば“常葉”は僕が編曲を担当したんですけど、これまでで初めて、デモの色を残したまま形にできた実感がありました。

種市悠人(たねいち ゆうと)

―安部さんは?

安部:僕は、ただダラダラとギターを弾いていました。

一同:(笑)

安部:僕は作ることに苦痛を覚えたりはしていないけど、こういう期間があってもいいのかなと思って。自分のバンドが止まっているのは悲しかったですけど、「いつかは戻るだろう」とも思っていたので、ひたすら練習していました。

―「いつかは戻る」ということは、信じられていましたか?

安部:そうですね……正直、当時はそこまで危機感を感じていなかったんですよ(笑)。また音楽を作る未来は想像できていたんです……根拠はないですけど(笑)。

安部遥音(あんべ はると)

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