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NEWS EVENT SPECIAL SERIES

OVERCOAT・大丸隆平の現在地。NYの有名ブランドが全幅の信頼を寄せる日本人

2023.5.9

#FASHION

2023SSのテーマは「BEACH × TAILORING」。ピーター・マイルズとの協業も

ー確かに、微妙な差異によってものの見え方は随分と変わりますし、固有のファッション性が表現されてきますよね。そのような背景から、現在店頭に出ている2023SSのコレクションはどのようなアイテムが作られたのでしょうか?

OVERCOAT 2023SS

大丸:2023 SPRING SUMMERのテーマは「BEACH × TAILORING」です。2022SSに続き、アフリカや中南米などのマイノリティ・カルチャーから着想を得ており、サンドカラーなどアース系のカラーを基調に、ビーチで水着の上からばさっと羽織るようなシーンを想定してデザインしています。ふわふわなタオル生地を使ったり、ニットソー(ニットの編み地を裁断して作る洋服のこと)のポロシャツも出しました。ヘリンボーンでパイソン柄を表現し、セットアップに落とし込んだりしています。

DROPPED SHOULDER SINGLE JACKET WITH NOTCHED COLLAR IN TROPICAL WOOL

大丸:あとはジャケットです。普通こういうジャケットって生地の上にポケットを付けるのが主流ですが、このジャケットは内側にポケットを付けて上から縫い、ダーツ処理をしています。

また、パターンにおけるブランドのコンセプトは「肩の傾斜で誰が着ても身体に沿う」ということ。70億人いたら70億とおりの体型があり、プレタポルテは人の体型に合っているようで合っていません。そこで、一部でも体にフィットする部分があれば着心地が変わるだろうと、OVERCOATの洋服で一番大事にしているのが肩です。肩に面できれいに洋服が乗ることで、軽く感じられ、どの体型の方でもきちんとはまって見えるように作っています。

最初に作ったのがこのコートで、肩線にプリーツを入れることで肩の傾斜でアジャストできるようになっています。このプリーツが開閉することで常に肩に面で乗って、残りの生地がきれいに落ちる。最新のものは肩線より後ろ側にダーツを持ってきました。

 最初に作ったコート
2023SSのコート

大丸:シャツは先染めの生地を使っていて、遠くから見ると不思議な単色のようで、よく見るとストライプになっています。あと、ピーター・マイルズというグラフィックデザイナーとも親交があり、これまでさまざまな協業をしてきましたが、今シーズンは僕がニューヨークの壁を撮影した写真作品をピーターがおもしろがり、図柄を洋服に落とし込みました。

左は先染めのストライプシャツ。左はピーター・マイルズ氏とのコラボレーションした開襟シャツ

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