INDEX
NewJeansも着用。グローバルに注目を浴びる存在へ
─現在までに、およそ何種類の靴を発表されたのでしょう?
坂部:合計で600種類以上は製作したはずです。毎週新作をドロップしつつ、毎シーズンコレクションも展開するので、かなりの数です。昔のデザインを再販してほしいという声もけっこうありますね。

─購買層は、この4年で変化はありましたか?
坂部:最初はやはり、MIKIOSAKABEのお客さんや原宿界隈などの辺りからのスタートでした。そこから、靴自体が目立つので、購入したお客さんの間で口コミがどんどん広がっていきました。最近では徐々にお客さんの幅が広がっていて、いろんなスタイリングを楽しんでもらえているようです。スニーカーが好きな人のコレクションの中の一つになったり、最近ではメンズのお客さんや海外の方も増えています。
─特に人気のある国などはあるのでしょうか?
坂部:アジア、ヨーロッパ、アメリカなど世界的にまんべんなく展開していますが、数として一番多いのは中国、その次はアメリカです。
─海外と日本ではgroundsの履きこなし方に違いはあるのでしょうか?
坂部:最近アメリカへルック撮影に行ったのですが、そこで見つけた黒人の人たちの履きこなし方はけっこう魅力的でした。日本とアメリカのストリートカルチャーの解釈の違いが見て取れ、興味深かったです。
─例えばどのような?
坂部:ストリート系のテイストで、ブランドの洋服を着つつ、足元がgroundsというスタイルでしたね。ポイントとしてはラグジュアリーブランドにgroundsをミックスしてコーディネートしているということ。デザイン面でファッション的な面白さを探求しているスニーカーがまだまだ少ないので、その点で面白がってくれているようです。ミュージシャンの方がレッドカーペットで着用してくださったこともありました。当初の日本のファンと、海外のお客さんは良い意味で違っていて、そこは面白いですね。
─最近では、セレブやK-POPグループが着用しているところも見かけます。
坂部:そうですね。NewJeansがMVで履いた直後、いち早くファンの方たちが反応して、InstagramのDMに問い合わせが来たりしました。ただ面白いのが、有名人が着用したからものすごく大きな反響があるかというと、実はそうでもない。groundsの特徴の一つで、ブランド発信のコンテンツの力が一番大きいんです。
ーあくまでブランド主体のコミュニケーションが強いんですね。
坂部:そうですね。これまでは主にInstagramとECというオンライン上での発信だったのですが、この9月にブランド初の直営店が原宿にオープンしました。ここでバーチャルとうまく連動して、新たな提案ができればと思っています。
