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競馬からの芥川賞、直木賞の受賞予想
タカノ:そして、あわいさん。芥川賞、直木賞の選考会がいよいよ明日。受賞予想も、投稿されてますけれども。
あわい:そうですね。
タカノ:なんか、ルーツが競馬と聞いたんですが、どういうことなんですか?
あわい:父親がすごく競馬が好きで、自分も中学の頃、お金は一切かけてないんですけど、何が1着に来るか予想するようになったんですよね。
タカノ:そんな楽しみ方があるんだ。
あわい:単純に、予想するプロセスがすごく面白くて。血統とかラップタイムとか騎手とか馬場の状態とか、いろんな要素を取り入れて、何が来るか当てる思考のプロセスが好きで、だから、お金が増えようと減ろうと興味がなく。
タカノ:面白い。予想、問題の解決が好きって。
あわい:それは、あるかもしれないですね。
タカノ:ちなみに、競馬は当たりますか?
あわい:今は離れちゃったので多分、難しいんですけど、昔はかなり。大事なのって的中率より回収率で例えば何円かけたら何円戻ってくるかという指標が大事なので。的中率自体は低かったんですけど、穴馬みたいなものを、一定のペースで当てることは割と出来てたと思います。
タカノ:馬券を買っとけば、みたいな後悔はない?
あわい:ないですね。
タカノ:だから、プロセス自体を楽しんでるって感じなんですね。明日の芥川賞、直木賞の受賞作予想は、あわいさん的にはどうですか?
あわい:はい。芥川賞は乗代雄介さんの『それは誠』を。
タカノ:乗代さん、4回目でしたっけ?
あわい:芥川賞の候補になるのは、今回が4回目ですね。
タカノ:そろそろ取ってほしいという乗代さんファンの方も多いと思うんですよね。
あわい:多いと思います。すごい人気の方なんですけど、選考委員の方々からの評価は乏しいみたいな感じで受賞を逃し続けているので。今回の『それは誠』って、修学旅行に出かけた高校生たちが、そこで友情を育む群像劇になっていて。それを振り返る形で語り手の「僕」がパソコンに打ち込んでいくものを、我々が読まされているという形なんですけど。
タカノ:うん。
あわい:打ち込んで、記録を残していく中に、語り手の僕にとって、この修学旅行がどれだけかけがえのない思い出になったかみたいなものが凝縮されてて、あらゆる描写に感動間違いなしですね。
Celeina:気になる!
タカノ:直木賞はどうでしょう。
あわい:直木賞は今回かなり混戦だなと思うんですけど、個人的な推しが冲方丁(うぶかた とう)さんの『骨灰』という作品です。冲方丁さんはSF出身で、そこから、時代小説とかミステリ小説とかいろいろ書かれていて。今回は、初めてのホラー小説なんですけど、地下に人骨が埋まっているという噂を聞いて、掘り出しに行った工事現場の人が、地下に封印されていた災いを解き放っちゃって、「骨灰」っていうすごい厄災に取り憑かれてしまうっていうお話です。語り手が取り憑かれたことによって、非合理なことに自己正当化を図って、理屈で納得させようとしちゃうんですね。読者からすれば、それはおかしいだろ! ってツッコミを入れたくなるんです。
タカノ:うん。
あわい:語り手は、無理やり納得させて物語が進んでいっちゃうから、そこが面白いというか怖い。楽しく読めますね。
タカノ:明日の発表、楽しみですね。
Celeina:『それは誠』『骨灰』両方、買って帰ろうかな。
タカノ:さあ、ここで、あわいさんにこの時間にラジオでみんなで一緒に聴きたい曲を選んでもらったんですが、どんな曲でしょうか?
あわい:ここまで読書と競馬の話をしてきたんですけど、最近、アイドルさんのライブにも行くようになって。
Celeina:新しい要素。
あわい:いろいろなアイドルさんを見に行っているんですけど、その中で一番応援しているのが、FRUITS ZIPPERの真中まなさんっていう方で。FRUITS ZIPPERってアイドルグループは、昨年TikTokで“わたしの一番かわいいところ”っていう曲がブレイクして、結成1年でトントン拍子に駆け上がって、もうアリーナ公演も決まってるみたいなすごいグループなんですけど。最近、 “超めでたいソング ~こんなに幸せでいいのかな?~”っていう曲のMVが公開されたんですけど、すごい幸せに満ちた曲で、FRUITS ZIPPERっていうグループの勢い自体も象徴しているような明るい曲なので、いろんな方に聴いていただけたらなと思い、選曲させて頂きました。
Celeina:それでは、聴いてみましょう。