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おーたけ@じぇーむずを救った、「まあいいか」の美学

2023.7.13

一寸先闇バンド『良かれ』

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自分らしさってちょっとだけ無理があるんです

─“良かれ”の中に<自分らしさってちょっとだけ無理があるんです>という歌詞がありますが、「自分らしさ」についておーたけさんはどんなことを思いますか?

おーたけ:無理がある自分らしさって、頑張って出そうとしているものなんですよね。願望というより欲望に近いものを「無理がある自分らしさ」とこの歌では言っていて。そうじゃなくて、生きてきた時間の経過の中で得たものにフォーカスした方が、無理がないように思うんです。歌詞を書きながら「こんなに言っちゃって大丈夫かな?」って悩んだんですけどね。

─どこかブレーキをかけるような気持ちがあったんですか?

おーたけ:そういう気持ちを失うと、自分は本当にひどいことしか言わなくなっちゃうと思うんです。だから思っていることを純度100%で歌詞に書くことはないかもしれません。「この辺でやめときなよ。もう取り返しがつかないよ、喧嘩になっちゃう!」みたいなことをいつも思っていて。でも、曲の中に何かしらパンチラインはほしいので、その気持ちと折り合いをつけているんです。

─「折り合いをつける」ことによって、モヤモヤしたりはしないですか?

おーたけ:言わなかったことは必要なストックとして後に残しておきます。言い残したことがないと、満足してしまうような気がして、それは避けたい。「いったんもう終わり」っていう区切りをつけたくなくて。ずっと何かに追われていたいんでしょうね。

─制作をするうえで、感情に区切りをつけてしまうことが不安だという感覚もありますか?

おーたけ:そうかもしれません。それこそメンバーからは「考えすぎだから、山とかぼーっと見ながら書いた曲が1曲ぐらいあったほうがいいよ」って言われたことがあるんです。そういう意見にも耳を傾けて、この前リリースした“五月病”の中では<遊んで暮らそう>と歌っていて。

おーたけ:「これでもう考え過ぎとは言われまい」と思ったら、今度は「仕事辞めたいの?」って心配されたりして(笑)。この曲は仕事が嫌になってメンタルを病んだ友達に向けつつ、「無理するな!」っていうちょっとした希望みたいなものを乗っけて書いているので、自分のことというわけではないんですけどね。

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