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グラミー、スーパーボウル、ガガ来日。「移民と多文化」で振り返る1〜2月の音楽シーン

2026.2.18

#MUSIC

授賞式での抗議スピーチ、日本では?

—今回のグラミーでは、移民やトランプ大統領の移民政策のことが大きく取り上げられましたが、そういった部分に関してはみなさんどう見ていましたか?

セメント:去年からICE(アメリカ合衆国移民・関税執行局)の取り締まりが非常に厳しくなっていて、抗議デモなどが行われていたんですが、グラミー賞直前に、取り締まりの場にいたアメリカ市民が2人、1月7日と24日にICEに射殺されるという事件があったんです。射殺される様子が、ビデオとか目撃証言でもきっちり記録されてるんですけど、それが政府の公式発表とか、政権側のICE擁護の言葉とは整合しないということで、ICEの取り締まりに対する反発が非常に強くなっていた。反発がピークに達していたのが、グラミー賞直前という感じでした。そういう流れがあったので、みなさん今回のグラミーにはICEに対する抗議バッジとかをつけていらして。

—ビリー・アイリッシュもスピーチで発信していたり、そういう意思表示をする場でもあったように思いました。

泡沫:いまオリンピックでもそのことについて発言している選手がけっこういるのが報道されていて、やっぱりジャンルを超えて、注目を集める人はそういう発言をすることが多くなってますよね。

ビリー・アイリッシュは受賞スピーチで「No one is illegal on stolen land(盗まれた土地に違法な人などいない)」と語った

つやちゃん:グラミーのような場で、人種とか移民の背景とか周縁文化とか、そういったテーマが作品評価と切り離されずに、ちゃんと空気として表れているのはすごく大きいなと思っています。バッド・バニーのパフォーマンスを見ていると、抗議とか告発、政治的立場を主張するというよりも、プエルトリコ発祥の身体でスペイン語を使って、生活感覚としてその音楽を表現している。ビリー・アイリッシュのようにスピーチで明確に発言している例もあるし、いろんなグラデーションで、そういった立場がグラミー全体で表明されていて、今回のグラミーはいい場だったなと思っています。では一方で、日本のMUSIC AWARDS JAPANはどう進化させていけばいいんだろう、というのは、ちょっと考えちゃいましたね。

泡沫:アメリカに住んでいる人だったら誰でもリアルに肌身に感じることだから、グラミーでやることには意味があると思うんですけど、そもそもの社会の作りというか、国民が感じるリアルが全然違うんで、ああいうスピーチを日本でやるとちょっとわざとらしくなっちゃうと思うんです。日本における音楽というのが、国民にとってどういう存在なのかを考えるべきなのかなとは思いました。エンタメに振るならエンタメに振るんでもいいと思うんですけど。

つやちゃん:MUSIC AWARDS JAPANは、誰が、何を、どの文脈で評価するのかがまだきちんと設計されていないように思います。グラミーもいろんな批判を受けて、今年のああいった内容になっていたりするので、MUSIC AWARDS JAPANもこれから作り上げていければいいですけどね。

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