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不安の水をかき混ぜず、上澄みが綺麗になるのを待つ
─これから活動を始めていくにあたって、ワクワクする気持ちと不安な気持ちと色々あるかと思うのですが、いかがですか?

Luvto:今のところ悩みというのは、あまりないんです。結局自分自身を信じて動いているという段階なので。逆にこれから、うまくいかない時もあるじゃないですか。スピード感が落ちちゃった時の不安っていうのはやっぱりあるんですよ。何年後というのを考えた時の逆算は割とできていて、不安はないんですけど、うまくスピードに乗っていたのに、なんか急に辻褄が合わなくなってきたかもって思う時は多々あります。そういう時はちょっと不安な気持ちになるので、どう対処すればいいですか?
手島:めちゃくちゃ難しいですね。ただ、「先を逆算して」っておっしゃっているのがまずすごく大事で、それがイメージできているっていう時点で、あまり大きな問題にならないだろうなとは思っています。多くの人は先のイメージが持てずに、目の前のことをこなすことで精一杯になってしまうという状態なので。とはいえ、Luvtoさんも不安があるってところですよね。
Luvto:はい。
手島:ネガティブ・ケイパビリティっていう言葉が最近言われていて、「答えや先行きが見えない状態の不安をそのままにしておいて、その状態に耐える力」っていう意味なんですよね。実は人間にとってそれが大事で、不安なまま手探りで進むからいい結果にたどり着く。不安をすぐに解消しようとすると、実はあんまり良くないんですね。

手島:極端な話が、陰謀論みたいなのに飛びついちゃう。先ほどもお話ししましたが、人間の不安って先が見えないことが原因になることが多いんですよね。先が見えないから、誰かにこの道筋がよいと言われた時に、安心したいからそれに飛びつくという習性があります。なので、不安を不安のままにしておけるっていう能力が実は大事だったりするんです。不安な時に信用できない大人がやってきて、人の不安につけ込んで、「ほら、これで解決だよ」って。
Luvto:確かに、心当たりあります(笑)。もっと若い時、自分自身の軸がなかった時代に。

手島:水で例えることがあるんですけど、水の入ったコップに泥を入れるじゃないですか。泥を取り除かなきゃと思って、かき混ぜているとずっと泥水なんですね。
Luvto:確かに……はい。
手島:どうするかというと、置いておけばいいんです。そうしたら上澄みが綺麗になってくるので。泥は不安の例えですけど、一度入った泥はなかなか消えないんですよね。SNSでなにか嫌なことを言われたらやっぱり一生ムカつくじゃないですか。消えないんだけど、置いておくことができれば綺麗なところが出てくる。ただしんどい時に、どうリフレッシュしていくかの手段は考えた方がいいかもしれないですね。
Luvto:深いですね。ありがとうございます。今の自分のペースが一番いいんだろうなっていうのはすごく感じました。僕、散歩がめっちゃ好きで。スマホの電源を切って、なんにも考えずに電車に乗ったりとか。知られていない神社を調べて行ってみたり。
手島:いいですね。リフレッシュ方法もいろいろで、人によっては休めと言われることが苦痛になる人もいます。
Luvto:わかります。止まることが嫌なこともあるので。いい歌詞が出てきているのに寝る人なんかいないんじゃないかと。
手島:健康には気をつけた方がいいけれど、サイクルに関しては自分がやりたいことができているのであれば、気にしなくていいと思います。

Luvtoさん感想
まずはこれから夢を持って番組などに挑戦していく下の世代の子たちが、不安を抱えたときに「それでもいいんだ」と思える、そんな小さな支えになれたら嬉しいです。
手島さんとお話をしてみて、不安を消そうとすることだけが、メンタルケアじゃないということが、一番印象に残りました。無理に前向きにならなくても、不安をそのまま抱えたまま過ごす日があっていい。僕自身、答えが出ない気持ちを急いで片付けようとして、余計に苦しくなることがありました。立ち止まって、不安と一緒に呼吸する時間も必要だと思います。心が追いつくまで待つことも、自分を大切にする一つの方法だと感じています。
そして僕自身は、夢を途中で手放さざるを得なかった人や、諦めたくなかった気持ちを抱えたまま立ち止まっている人たちの存在も忘れずにいたい。直接何かができなくても、その想いを胸に、少しでも前に進み続けたいと思っています。
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