建築家・磯崎新の回顧展『磯崎新:群島としての建築』が、茨城・水戸芸術館の現代美術ギャラリーにて11月1日(土)より開催される。
磯崎新は、1931年大分に生まれ、国際的に活躍した建築家。2019年には、「建築界のノーベル賞」とも呼ばれるプリツカー賞を受賞した。福岡・北九州市立美術館や茨城・つくばセンタービル、アメリカ・ロサンゼルス現代美術館(MOCA)などが代表作として知られるほか、思想 / 美術 / 文化論や批評分野においても多くの著書があり、ポストモダンの論客として卓越した地位を築いた。2022年の逝去後、国内で開かれる大規模な回顧展としては同展が初となる。

同展では、磯崎の重要な空間概念の1つである「群島(アーキペラゴ)」に焦点を当て、多様な領域に広がる磯崎の活動を「群島」のように構成。建築模型 / 図面 / スケッチ / インスタレーション / 映像 / 版画 / 水彩画など、様々なメディアを通じて表現された磯崎の建築理念を俯瞰的に辿る。同展の舞台となる水戸芸術館も磯崎の設計であり、会場そのものが出品作品のひとつとして展示される。




また、同展の開催に合わせ、ゲストキュレーターの建築史家・五十嵐太郎が監修 / 執筆を務めた『水戸芸術館ガイドブック』が刊行される。水戸芸術館の建築的特徴やデザインについてイラスト付きで解説され、子どもから大人まで楽しめる1冊となっている。
『磯崎新:群島としての建築 Arata Isozaki: Archipelagos of Architecture』
会期:2025年11月1日(土) ~ 2026年1月25日(日)
開場時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー
休館日:月曜日(ただし11月3日、11月24日、1月12日は開館)、11月4日(火)、11月25日(火)、年末年始(2025年12月27日(土)~2026年1月3日(土))、1月13日(火)
入場料: 一般900円、団体(20名以上)700円 高校生以下/ 70 歳以上、障害者手帳などをお持ち
の方と付き添いの方1名は無料※年齢のわかる身分証明書などが必要です
●一年間有効フリーパス →「年間パス」2,000 円
●学生とシニアのための特別割引デー「First Friday」:学生証をお持ちの方と65歳~
69歳の方は、毎月第1金曜日(11月7日、12月5日、1月9日)100円
※学生証、年齢のわかる身分証明書が必要です
主催:公益財団法人水戸市芸術振興財団
協賛:一般社団法人茨城県建築士会、一般社団法人茨城県建築士事務所協会、
柴建築設計事務所、横須賀満夫建築設計事務所、アビック、暁飯島工業、
パル綜合設計、国際警備保障、三上建築事務所、根本建築設計事務所、清水建設、
andHAND建築設計事務所、田村工務店
後援:株式会社アンドエスティHD
協力:磯崎新アトリエ、MISA SHIN GALLERY、大分市美術館、アートプラザ、
公益財団法人西日本シティ財団、公益財団法人山口きらめき財団、秋吉台国際芸術村、
高知県立美術館 石元泰博フォトセンター、The Estate of Jiro Takamatsu、
Yumiko Chiba Associates、TANGE建築都市設計、日本図書輸送株式会社、
アダストリア・ロジスティクス、伊東豊雄建築設計事務所、金箱構造設計事務所、
くまもとアートポリス事務局、慶應義塾大学アート・センター、AAarchitects、
MORF建築設計事務所、葵建設工業、加藤木工、
サントリーホールディングス株式会社、
NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]
ゲストキュレーター:ケン・タダシ・オオシマ、五十嵐太郎、松井茂
会場設計:日埜建築設計事務所
企画:井関悠(水戸芸術館現代美術センター主任学芸員)
【関連プログラム】
■ ゲストキュレーター・レクチャー 01:五十嵐太郎
講師:五十嵐太郎
日時:11月2日(日)14:00~15:30
会場:水戸芸術館会議場
定員:80名(先着順)
参加費:無料
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■ ゲストキュレーター・レクチャー 02:ケン・タダシ・オオシマ
講師:ケン・タダシ・オオシマ
日時:12月20日(土)14:00~15:30
会場:水戸芸術館会議場
定員:80名(先着順)
参加費:無料
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■ ゲストキュレーター・レクチャー 03:松井茂
講師:松井茂
日時:2026年1月17日(土)14:00~15:30
会場:水戸芸術館会議場
定員:80名(先着順)
参加費:無料
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■ ドキュメンタリー映画『だれも知らない建築家のはなし』上映
日時:12月21日(日)13:00~14:13(14:15~14:45ポストトーク)
会場:水戸芸術館ACM劇場
定員:150名(先着順)
料金:無料(ただし、本展入場券もしくは半券の提示が必要)
監督:石山友美/撮影:佛願広樹/出演:安藤忠雄、磯崎新、伊東豊雄、レム・コールハース、ピーター・アイゼンマン、チャールズ・ジェンクス、中村敏男、二川由夫ほか/上映時間:73分
ポストトーク:石山友美(映画監督)×伊東豊雄(建築家)
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■ だれも知らない構造のはなし
水戸芸術館の構造設計を担当した構造家の金箱温春が当館タワーの構造について解説します。
講師:金箱温春
日時:2026年1月11日(日)14:00~15:30
会場:水戸芸術館会議場
定員:80名(先着順)
参加費:無料
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■ 磯崎新研究会:群島のアルケオロジー
磯崎自身が用いた言葉、「建築外的思考」を結節点に拡がる芸術の諸問題を、美学、芸術学、メディア論、アーカイブ論の実践者と共に議論し、その射程を拡張する研究会。本展を媒介に、戦後日本美術の持ち得た想像力を、未来へと継承します。
登壇者:石本華江(慶應義塾大学アート・センター土方巽アーカイヴ学芸員)、
伊村靖子(国立新美術館主任研究員)、木原天彦(渋谷区立松濤美術館学芸員)、
鯉沼晴悠(金沢工業大学五十嵐威暢アーカイブ学芸スタッフ)、服部真吏(編集者)
モデレーター:松井茂(本展ゲストキュレーター)
日時:2026年1月18日(日)11:00~17:00
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリーワークショップ室
参加費:無料(本展入場料別途)
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■ 水戸芸術館ガイドブック
本展ゲストキュレーターで建築史家である五十嵐太郎氏監修・執筆のもと、水戸芸術館の建築的特徴やデザインについてイラストつきでわかりやすく解説する『水戸芸術館ガイドブック』を刊行します。こどもから大人まで水戸芸術館の内側から外側まで楽しめる1冊です。
監修・執筆:五十嵐太郎
デザイン:イスナデザイン
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■ 水戸芸術館見学ツアー
水戸芸術館をATMフェイスがご案内するツアーを開催し、普段では見ることのできない施設も特別に公開します。
※公演・リハーサル・天候等の都合でご覧いただけない施設があります
日時:【平日】14:00〜/16:00〜
【土日祝日】11:00〜/14:00〜/16:00〜
所要時間:45分程度
料金:大人600円(本展入場料別途|サザコーヒー水戸芸術館店での1ドリンク付。当日限り有効)
こども(小中学生)500円(サザコーヒー水戸芸術館店での1ドリンク付。当日限り有効)
申込方法:当館HP(https://www.arttowermito.or.jp/service/tour.html)を参照ください。
【関連教育プログラム】
■ 赤ちゃんと一緒に美術館散歩
小さなお子さんと一緒に、安心して、気兼ねなく美術館を楽しんでいただくためのツアーです。
日時:11月21日(金)、22日(土)各日10:30~12:00
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー
定員:5組程度 ※要申込/先着順
料金:保護者のみ1,500円、入場料無料の保護者1,000円
※保護者2人目からは通常入場料
申込期間:10月21日(火)~
協賛:ピジョンマニュファクチャリング茨城株式会社
■ ウィークエンド・ギャラリートーク
市民ボランティアCAC ギャラリートーカーとともに展覧会を鑑賞します。
日時:11月15日(土)より毎週土曜日 各日14:30 ~40分程度
※ただし、他のプログラムとの関連で中止となる場合があります。
会場:現代美術ギャラリー
料金:無料 ※ただし、展覧会入場券が必要です。
■ プレスクール プログラム
2007~2018年に開催していた幼稚園・保育園の年長向けの鑑賞ツアー+工作ワークショップを再開します。申込は園単位となります。
日程:12月3日(水)、4日(木)、9日(火)、10日(水)、11日(木)
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー及びワークショップ室
対象:幼稚園・保育園・こども園・託児施設等の年長クラス
料金:20名までは2,000円、それ以上は1名につき200円
募集数:10~15園程度