アガリスクエンターテイメント20周年記念興行第1弾は中編2本立て、『二十歳の集い』

アガリスクエンターテイメントの舞台『二十歳の集い』が1月2日（木）から6日（月）まで、東京・上野ストアハウスで上演される。

2025年に劇団結成20周年を迎えるアガリスクエンターテイメントは、冨坂友が主宰を務める、屁理屈シチュエーションコメディを得意とする劇団。

同公演は「20周年記念興行シリーズ」の第1弾となっており、中編を2本上演する。1本目の『Go as Operation!!』は、現在も劇団に所属する唯一の旗揚げメンバーである淺越岳人の作 / 演出でリメイク。2本目は、2024年1月に公開収録企画として予定されていたが延期となっていた『宇宙からの婚約者』が装いを新たに上演される。

『Go as Operation!!』は、さびれたレンタルビデオ店に長年勤める中年男性の高橋が、バイトの大学生である恵理に好意を抱いていたが、恵理が常連客の岸への告白を計画していることを知り、協力するフリをして告白の妨害作戦を実行するものの、周囲を巻き込んだ大きなトラブルに発展するというストーリー。

『宇宙からの婚約者』は、付き合っている恋人にプロポーズをするも、「別れよう？　私、ウルトラマンだから」と女に断られ別れを切り出されるという物語となっている。

『Go as Operation!!』の作 / 演出は淺越岳人。出演者には矢吹ジャンプ、榎並夕起、小林和葉、古谷蓮、鹿島ゆきこ、前田友里子、伊藤圭太が名を連ねている。また日替わりゲストとして、2日（木）に淺越、3日（金）に古屋敷悠、4日（土）に江益凛、5日（日）に斉藤コータが出演する。

『宇宙からの婚約者』の作 / 演出は冨坂友。出演者は、榎並夕起と岡田怜志となっている。

また公演の最終日である1月6日（月）には、会議コメディ『ナイゲン』の幻の初演版を初見で読み合わせるイベントも開催。淺越岳人、伊藤圭太、鹿島ゆきこ、榎並夕起、熊谷有芳、津和野諒、冨坂友、古谷蓮、矢吹ジャンプ、斉藤コータ、信原久美子が出演する。

正直かつ簡単に今回の経緯を説明すると、冨坂が他の仕事で手一杯なので「引き受けた」という形になります。後ろ向きに聞こえるのは承知の上ですが、そもそも劇団旗揚げに参加したのも、初舞台をこの『Go as Operation!!』で踏んだのも、人手不足で仕方なく「引き受けた」からに過ぎないのは事実。執筆に七転八倒する日々は、「引き受けた」に過ぎなかったそれが、いつの間にか自分の一部になった20年間を凝縮した時間、などと言えるかもしれません。パーソナルなことばかり書きましたが、作品としてはまさにアガリスクが志向していた、普遍的にウケる、スタンダードなシチュエーションコメディを目指していますので、ぜひ。劇場で、お待ちしてます。

淺越岳人のコメント

『宇宙からの婚約者』をもう一度やります。2019年に「川口菊池の二人芝居」で上演し、2021年の「Sit at the table」でも再演し、2024年1月に榎並古谷で映像作品にすべく公開収録を計画していたのですが、諸般の事情で延期。このたび中編二本立てとしてあらためて取り組むことになりました。本人と相談した結果、古谷蓮は『Go as Operation!!』の方に出ることになり、信頼できる相方として岡田怜志を迎えてリブートです。稽古する中で、本作はカップルの会話劇で、愛する二人の話ですが、「身近な人と思想的・立場的に絶対に相容れないことが分かってしまった。さぁどうする？」というかなり政治的な話だと思うようになりました。現実に世界中あちこちで起きている話で、多文化社会でより顕著になる件。ウルトラ痴話喧嘩に乗せてお送りします。

冨坂友のコメント