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「人に頼る」こと、「人に感謝する」ことの大切さ
Celeina(MC):そこから「自分は自分で良い」と確信を持てるようになったのはいつだったのでしょう。
玉置:このお仕事を貰ったタイミングですかね。
Celeina:え⁉ このコーナーでですか? 嬉しいです(笑)。
玉置:これ、本当の話で(笑)。こういうことがないと、20歳の自分のことなんてなかなか考えないので、良い機会になりました。「人間関係スースーさせよう」とかは、友達と「なんて言葉をかけるよ?」「適当なことは言えないぞ」と相談しながら考えたりもしていて、その過程も楽しかったんですよね。
タカノ:まさにご友人を「頼った」ことで生まれた文でもある。
玉置:確かに! 僕は人を頼ることができなかったんですよ。事実上では頼っているのに。
Celeina:人を頼ってるのを認めたくない、これは頼ってるわけじゃない、みたいな。
玉置:そうなんですよ。だから人に相談しないまま物事を進めて、崩壊寸前で誰かが助けてくれることも何度もあった。それって結局、人を頼っていることと同じじゃないですか。でも、最近になって、ようやく自発的に人を頼ることができるようになった気がします。

タカノ:玉置さんが人を頼ってみようと思えたきっかけは何だったんですか。
玉置:大きなきっかけがあったわけではなく、バンドメンバーやマネージャーさん、事務所の方とコミュニケーションを取るうちに、周囲の人たちが動いてくれていることで自分たちの音楽が聴いてもらえることに気づいたんです。その気づきを得たことで自然と、頼る意味や頼られる意味がわかってきた。その過程は茨の道でしたけど。
タカノ:そう考えると、バンドって良いですよね。皆やっておくべき、みたいな部分があるかも。
Celeina:なるほどね。人間関係の学びを得ることができるから。
玉置:確かに。バンドにはその側面があると思います。メンバー間の、仕事なのか友達なのかも曖昧な状態の危うさを抱えた上で、やりたいことをやりながらお金をいただくのがバンドなので。必然的に人に感謝できる人じゃないと、生き残れない気もするし。そういった考えもないまぜになって、今回こういった手紙を書けましたね。
Celeina:バンドに限らず、会社の中のチームとか、仲良かった学校の仲間たちだって当てはまりますよね、「人を頼ろう」っていう意味では。まさにサードプレイス。欲しいよね。
玉置:大人になってもそういう場所があるといいし、サードプレイスは必ずあるけど、用意されているものではなく、頼る行為から始まるのかもしれない。