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『スーパーマン』 ジェームズ・ガンが描いた悩める一人の人間としてのヒーロー像

2025.7.11

#MOVIE

ジェームズ・ガン作品における父と子の描かれ方

「ジェームズ・ガン監督らしさ」といえば「父と子の物語」も忘れてはならない。彼が自伝的小説『The Toy Collector』で明かしている通り、ジェームズ・ガンは、厳格で時に暴力的な父親のもとで育った。彼の作品には、そうした父親像を反映したキャラクターが繰り返し登場している。たとえば、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』3部作におけるサノス、エゴ、創造主ハイ・エボリューショナリー、あるいはドラマ『ピース・メイカー』における白人史上主義者の父親オーギーなどが挙げられる。

一方、ジェームズ・ガン監督は暴力的で支配的な父への対峙を描くと同時に、育ての親の温かな愛情の尊さも描いてきた。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』3部作におけるヨンドゥはその象徴的な存在だ。父親に対する愛憎入り混じった視線こそが、ジェームズ・ガン作品における最も印象的な主題のひとつといえる。

そして本作『スーパーマン』でも、やはり重要なのは、親の言葉だった。実の親の言葉、移民としての出自に悩みながら、スーパーマンは育ての親の言葉によって心の傷を癒していく。ここにもまた、「父と子」の主題が色濃く刻まれている。こうした父親像の描き方もジェームズ・ガン監督ならではだ。

スーパーマンは悩み、傷つきながらも人を助ける ©︎ &TM DC ©︎ 2025 WBEI

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