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オリラジ藤森慎吾が語る、成功と挫折。調子に乗っていた自分に届けたい言葉とは?

2025.4.7

FRISK「#あの頃の自分に届けたいコトバ」

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人から褒められたことの中に見つかった、自分らしさ

ー手紙には「何者でもない自分、何も成していない自分を受け入れるという姿勢だけは褒めてあげたい」とも書かれていますが、20代は「何者かにならないといけない」というプレッシャーが強い時期ですし、なかなかこの境地に達せられないと思うんですよね。

藤森:僕も勝手に背負っちゃってたこともあるんです。「俺たちがこの番組を盛り上げなきゃ、会社に貢献しなきゃ」って。でも、他にもすごい人はいっぱいいるし、僕らがいなくても芸能界に何にも影響ないじゃんという考え方に切り替えたら、気持ちも楽になったんですよね。本当に何も持ってなかったから、だからこそ自分らしいものを見つけるまでは絶対諦められないと思ったし。

藤森:自分らしさって、なかなか見つけられないんですよ。僕らは人から褒められたことをとにかく羅列して書くということをやりました。もともとこの声が嫌いだったんですけど、品川庄司の品川(祐)さんに「お前はツッコミは全然上手くないけど、声が最高だ」と言われて。最初はピンときてなかったんですけど、メモしておいたんです。タモリさんにも「お前は軽薄で中身がない」と言われたから、すいませんと謝ったんです。そしたら「いや、それはお前の良さだから。『笑っていいとも!』のメイクルームで毎週中身のない話をしてくるのはお前くらいしかいないんだから、それがいいんだよ」と言っていただいて。そこからチャラ男のキャラに繋がるんですよね。

僕ら、実は武勇伝の後に漫才もコントもいっぱいやったけど、全然上手くいかなくて。「結局、俺らは武勇伝で出てきたもんな」と再確認したら“PERFECT HUMAN”が生まれて、紅白にまでいけましたから。やっぱりこれだったんだなと。

ー不得意なものを克服しようともがくと、頑張ってる感じもするしアドレナリンも出ますけど、それよりも素直に得意なことに専念した方が近道なんですね。

藤森:挑戦することが悪いことだとは決して思わないけど、僕らは最短でやりたかったし、そこに一番の勝ち筋が見えたので、僕らにはこのやり方があっていたんだと思います。

ー他の芸人さんでは経験しないような浮き沈みを乗り越えてこられてますが、辞めたいと思ったことは?

藤森:ないかもしれない。相方と会いたくねえなと思ってた時期はありますけど(笑)、この仕事を辞めるという選択肢はなかったですね。

ーオリラジのお2人は壁にぶち当たったときに、いろんな人のアドバイスを受け入れつつ対策を立ててちゃんとそれを乗り越えてきているので、たとえ倒れてもまた立ち上がれるという確信があるんだろうなと。

藤森:おっしゃる通りで、この先も必ず浮き沈みはあると認識しています。その上で、沈んだときの対処法をいかに持っておくかということですよね。さっき言ったように、自分の足元をしっかり見つめ直せばまた上手くいくという感覚があるので。自分に何ができるのかということに立ち返って、人に褒められたことをどんどん伸ばしていくしかないという。

藤森:面白いもので、その褒められるパーツも年々変わっていくんですよ。10年前はチャラ男が褒められたんですけど、最近は後輩芸人に「藤森さんは若いアイドルと絡んでても嫌なオヤジ感がないっすよね」と。そんなところも褒めてくれるんだと思いましたね。お肌のケアをしたり、30代以降は言葉遣いも意識して変えてきたりしたので、それが身を結びつつあるというか。次のフェーズに入った感じがしてワクワクしてます。

ー同じチャラ男をやっているように見えても、実は微調整しているという。

藤森:後輩に言われるまで気づかなかった部分も多いですけどね。自分としては、若い女の子と一緒にはしゃいだりするのはきついなと思ってたんです。もう僕じゃなくてもいいだろうとも思ってたし。でも後輩は「誰でもできることじゃないです。藤森さんは決して面白いわけじゃないですけど、これはすごい」って言ってくれるんで(笑)。これからは、こうやって後輩に親しみをもっていじられながらやっていければいいんだろうなと思います。20年やってるからといって、余計なプライドは一切いらないし、偉そうにするのも絶対ダメだし。

ー歳をとるだけで、自分から望まなくても権力を持ってしまいますもんね。自分から努めて低姿勢でいかないといけない。

藤森:やっぱり、勝手に権力性みたいなものがついてきちゃいますから。自分で下げていくしかないですよ。後輩も増えますし、丁寧に慎重に、ということは心がけていきたいですね。

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