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香取慎吾主演『日本一の最低男』が政治ドラマの理想形である理由

2025.3.20

#MOVIE

©フジテレビ
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無言の1分間に込められた表情の変化が胸を打つ第6話

ひまりから逃げたことを一平に咎められる中林康太(奥野瑛太)©フジテレビ
ひまりから逃げたことを一平に咎められる中林康太(奥野瑛太)©フジテレビ

続いて涙を誘われたのは「神回」と話題にもなった第6話。この回では、一平から悪評ばかりを聞かされていた陽菜の元夫であり、ひまりの父である中林康太(奥野瑛太)が登場した。

康太は、地域の単身世帯の支援を目的とした事業「デジタル長屋」を立ち上げたものの、経営はうまくいかず、その借金を抱えたまま、日銭を稼ぐバイト生活を送っていた。一平の発案で始まり、都の協力を得て運営されていた「こども食堂」がテレビに取材される。その番組をたまたま仕事先で見たことをきっかけに、康太は「こども食堂」で使える食券のための寄付を、都の店に密かに置き続けていた。

陽菜との離婚後、自責の念からひまりに連絡を取ることが出来ず、陽菜の死すら知らなかった康太。そんな彼が一平と正助の計らいで、ついに、ひまりと対面する。

無言の1分間。康太の申し訳そうな顔と、再会を喜びながらも感情を上手く表せられないひまりの顔。そして、かつてのように康太の手を自分の頬に当てることで、ようやく空白の期間を埋めた2人に心を打たれずにはいられなかった。更に、正助のことを「正助くん」と呼び続けていた理由に、生みの父と育ての父の両方を大事にしたかったがためのひまりの葛藤があったことも明かされ、それを聞いた康太と正助の涙にも泣かされた。第6話の冒頭に、一平と都と真壁考次郎(安田顕)の会話の中で童謡『ごんぎつね』について語られたが、康太をごんに重ねつつ、その悲しい結末を変えるような展開も素晴らしい回だった。

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