メインコンテンツまでスキップ
NEWS EVENT SPECIAL SERIES

Rol3ertが語る、英語で歌う理由、人種や性別を超えて届けたい感情、この先目指すもの

2025.9.8

#MUSIC

一番大事にしているのは「素直であること」

―最新曲の“say my name”はRol3ertさんの死生観がテーマになっていて。でもこれも「死んでもそばにいる」と、希望を残してくれているんですよね。

Rol3ert:これも社会心理学の授業で学んだんですけど、「存在論的恐怖」というのがあるんですよ。ふと「俺、いつ死ぬんだろう」って考えて怖くなるような、「死」というものに対する抽象的な恐怖、みたいなことで。それを和らげるためには「象徴的不死」というのがあるんです。死んでも残り続けるものや、死んでも安心できる何かがあることを信じる、みたいな。

そもそも僕は自分の象徴的不死を作りたくてこの曲を書いたんですけど、それを恋愛に置き換えたという感じですね。自分が死んでいなくなった目線でこの歌詞を書いているんですけど、死んでもそこに愛は残っているし、象徴的に死なないものは必ずある、みたいな感じです。形あるものは死ぬし、一生一緒にいることは絶対に叶わないけど、その中でもちゃんと愛は結びついている、ということを書きました。個人的には、今のところ一番好きな曲かもしれないです。

―一番とまで言う、その理由は?

Rol3ert:音がすごく好みです。俺、生音感が好きなんですよ。今回ドラム(BROTHER SUN SISTER MOON・岡田優佑が参加)が生音で、今までで一番イメージに近いものができました。生々しい音が心に染みて、すっごく感動しました。

―最初のシンバルの音から、心が震わせられますもんね。サウンドプロデューサーには、The fin.のYuto Uchinoさんが参加しています。Yutoさんとの作業はどうでした?

Yuto Uchino(The fin.)

Rol3ert:楽しかったです。YutoさんはRol3ertの音をすごくリスペクトしてくれて、もちろん変えている部分もあるんですけど、ほぼ変えずに作ってくれました。音としてクオリティがいい悪いとかではなくて、Rol3ertの特徴的な音を活かしてアーティストとしてのよさを出そうとしてくれて、優しいなって思いました。俺のアイデアを引き出しつつ、そこにYutoさんの要素が入ってくるみたいな、いいバランスで作ってくれたと思います。Yutoさんって、シンセは全部アナログなものを使うんですよ。その音がどタイプですごく感動しました。

―この曲のコピーとして「愚かな合理、そしてその趣」と書いていますけど、この一行はどういった想いで書いたんですか?

Rol3ert:これもやっぱり、抗えないものに対してただ「ヤダヤダ」って言うんじゃなくて、そこに対して美しさや趣を求めるといった意味を持たせて付けました。

―ここまでいろんな角度から話を聞かせてもらいましたけど、今、Rol3ertさんが曲を書くときに一番大事にしていることは何ですか?

Rol3ert:一番は、素直になれたらいいですね。かっこいい音を作るためにいろんな曲をリファレンスとして聴くことはもちろんあるんですけど、それよりも、自分がぱっと感じたことや、ぱっと浮かんだことを書くようにしています。歌詞も、トラックを聴いて何が思い浮かぶかを考えて書いていて、たとえば“say my name”だったら、トラックを聴いて「死生観」みたいなものがぱっと浮かんだのでそれを書きました。そうやっていろんなものに対して素直に書いているかもしれないです。

―11月28日には入場無料イベント『exPoP!!!!! Vol.178』への出演も決まっています。ライブに関しては、Rol3ertとしてどういうものを作りたいと考えていますか?

Rol3ert:「ちょっとダークだけど、見るだけで落ち着くし安心する」みたいなRol3ertの世界観を出せるライブをしたくて、今はそのために必要な技術も見せ方も、ライブを重ねるごとに勉強していきたいなと思っています。来年2月のワンマンライブ『Rol3ert Live “katachi”』では、その集大成を見せられるようにしたいです。

―『Rol3ert Live “katachi”』というタイトルには、どういう由来があるんですか?

Rol3ert:その日初めて観てくれる人もたくさんいると思うので、「Rol3ertってこういう人だよ」という紹介の場としてRol3ertの形を見せたくて『Rol3ert Live “katachi”』にしました。1stワンマンは「3mpty(Empty)」で、それはRol3ertの最初の段階で「素のRol3ert」「何も入ってない状態」ということを表していたんですけど、そこから半年かけていろんなライブや曲作りを重ねていく中でだんだんできあがった「katachi」を見せたいなと思います。

『Rol3ert 1st Live “3mpty”』

『say my name』

https://friendship.lnk.to/saymyname_Rol3ert
リリース日 : 2025.8.27
フォーマット : Digital
レーベル : Exciter Records
収録曲 :say my name

『Rol3ert Live “katachi”』

2026年2月27日(金)
会場:渋谷 WWW X
OPEN / START:18:30/ 19:30
チケット:¥4,000(税込)
お問い合わせ:ライブエグザム https://www.liveexsam.co.jp/contact
チケット購入:https://rol3ert.com/popup

NiEW presents 『exPoP!!!!! vol.178』

11月28日(金)
Spotify O-nest
OPEN 18:30 / START 19:00
入場無料(must buy 2 drinks)
無料生配信有

出演:Rol3ert、烏兎、BabyCanta、and more!!!!!

チケット予約
※ご予約の無い方は入場できない場合がございます
https://expop.jp/tickets/178

RECOMMEND

NiEW’S PLAYLIST

編集部がオススメする音楽を随時更新中🆕

時代の機微に反応し、新しい選択肢を提示してくれるアーティストを紹介するプレイリスト「NiEW Best Music」。

有名無名やジャンル、国境を問わず、NiEW編集部がオススメする音楽を随時更新しています。

EVENTS

『シカゴ・ハウス大全』が8月刊行、500枚以上の作品レビューや座談会を収録 👇👇来日公演まとめは「#来日」に👇👇 音楽フェスや芸術祭、映画祭は「#フェス情報」から👇 Wet Legの来日ツアーが2026年2月に決定、2ndアルバムを引っ提げて東名阪