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YOGEE NEW WAVES・角舘健悟からの質問。Mockyの音楽がミラクルで魔法的なワケ

1991年生まれ、東京出身。2013年にバンド、Yogee New Wavesを結成、ボーカル/ギターを担当。2014年4月にデビューe.p.『CLIMAX NIGHT e.p.』でデビュー。今年3月にカバー企画へ参加し、『瞳はダイアモンド』をリリースする。
角舘:来日心待ちにしていました。パンデミック中、Mockyの音楽を繰り返し聴くことで、音楽の楽しさを思い出させてもらったことをここでお礼します。ありがとう。
Mocky:嬉しいよ!
角舘:Mockyの作品のなかで特に好きなアルバムが『Overtones for the Omniverse』です。偶発的で、ミュージシャンの持つポテンシャルを神秘的に結びつけた傑作だと思うんですが、1テイクのアイデアはどんなところから着想を得ましたか? スリリングで、ワクワクに満ちた制作だったんじゃないかと想像をめぐらせています。
Mocky:そう言ってもらえて本当にありがたいよ。今はテクノロジーが発達しているのに、アルバム制作に時間がかかるのは不思議だなってよく考えるんだよね。
Mocky:でもマイルスの『Kind of Blue』(1959年)みたいな史上最高のアルバムだって、たった1日の午後で録音されたわけじゃない? それを思い出して「自分も現代にそういう作り方ができないかな」って。だからアルバムに入っている曲の多くは一発録り。初めて弾いてみた瞬間のテイクがそのまま入ってる曲もあるよ。
角舘:これは僕の個人的な経験なんですが、2024年に子どもが産まれました。分娩するときにBGMを選ぶことができて『Overtones for Omniverse』を流していたら“Humans“という曲のタイミングで産まれました。なんてミラクルで、この作品が持つ偶然性と重なったこと、僕にとってスペシャルな曲になりました。感謝しています。Mockyさんはどんな想いでこの音楽を制作するに至りましたか?
Mocky:最高な話をありがとう! この曲を書いた理由がわかった気がする。自分の曲が誰かの人生の大切な瞬間に立ち会えたなんて想像もしてなかったな。
正しい道を進んでこれた証拠に思えるし、これからも曲を書き続ける力をもらえたよ。人と人がつながる場所を探して、思いやりを持って、心を開いて素直でいることが僕の音楽の軸だから光栄に思うよ。本当にありがとう!