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映画『マインクラフト』が拍車をかける。 ゲーム原作映画はハリウッドの新定番へ

2025.4.25

#MOVIE

言語や世代を超えて広がるゲーム原作映画の可能性

『マインクラフト/ザ・ムービー』の驚異的なスタートダッシュには、さまざまな理由がある。その一つが、CGなど技術革新によって、ゲームの世界を魅力的に映像化できるようになったこと。そして、新たな世代へのアピールだ。Netflixをはじめとする配信事業やYouTubeなどの動画配信によって、従来の映画産業や映画館が厳しい状況にあるなか、『マインクラフト』のような大ヒットゲームを題材にしたことが、これまで映画館に足を運んでこなかった層の流入を実現したのだ。

2011年の発売以来、14年の歳月を経て初の実写化

それを象徴するのが、若者たちの劇場内での盛り上がりだ。劇中の「あるシーン」において、ゲームのユーザー同士に理解できる存在が登場したことで、そのシーン自体が、『天空の城ラピュタ』(1986年)のTV放映で「バルス」シーンがSNSでミーム(ネタ)化したように、イベントとしての意味を持ったのである。アメリカの一部劇場では、該当シーンで大きな歓声をあげたり、ポップコーンを投げるなどのマナー違反も横行し、出演者のジャック・ブラックが注意喚起するなどの事態に発展している。もちろん問題含みではあるが、それは新しい層を「掘り当てた」証拠でもある。日本でも、HIKAKIN、ドズル社のような、ゲーム実況をおこなうYouTuberを、日本語吹き替え版の声優に起用することで、若年層獲得を強化している。

ミーム化の標的となったニワトリ(中央上)

さらにゲーム作品は、「ノンバーバル(言語不要)」で楽しめる面があったり、地域性や固有の文化を限定しない特徴が挙げられ、国際市場での強みを持っている。中国をはじめとしたアジアで映画の消費が高まっている現状を考えると、ゲームを題材とした映画は、より大きなヒットを見込める宝の山だという見方もある。新しい年齢層だけでなく、地域性、文化を乗り越える面で、優秀なジャンルだといえるのだ。

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