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君島大空が迎えた「ひとつの区切り」とは。『午後の反射光』からの6年を振り返って語る

2025.5.15

#MUSIC

音楽家としての成長を自ら実感した“花降る時の彼方”

―この2枚のアルバムの間に“花降る時の彼方”(2023年)を発表しています。

君島:曲自体はもともとあったもので、『映帶する煙』を経て「あ、できるかも」ってなったタイミングがここでした。梅井ちゃん(梅井美咲)に会って、初めてピアノを人に頼んだのがこの曲で、僕もめちゃくちゃ好きな曲です。

―この曲は、『午後の反射光』からのサウンドの方法論を一番高い次元でやっていると思います。

君島:そうですね、意図せず。どこにも入ってないんですけどね。これは作品に入れようと思っても、前後に何か別の曲が来る像が見えなくて。だから1人で曲が立っていることがこの曲の景色をずっと強めてくれると思って、今後も作品に入れる予定はないです。

―アルバムから取りこぼされた可哀想な曲というわけじゃない。

君島:そうそう(笑)。あまりにもよすぎるから収録できない。ここら辺で、自分が言いたいことも言えるし、サウンドとしても納得できるもので、かつ新鮮なものが作れるって安心したんですよね。全部のバランスを無理に取ろうとしなくても、最初からある「動機」に一番新しいアプローチで向かっていけるぞって。

あとは自分の音楽のパラメータがまんべんなく上がってちょっと自信がついてきた頃かなとは思います。歌を録るのが本当に苦手だったんですけど、わりといつでも歌える状態になったり、ミュージシャンとしてのメンタリティーが変わっていったところです。

繋いだ全てを過ぎた全てを

ほどいてしまえばまた会えるの?

会えるよ

あてどなく返す季節を退けて

あなたの元へとゆけるのならば

君島大空“花降る時の彼方”より

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