異色のリーガルドラマ『イグナイト -法の無法者-』が描いた平和をもぎ取るための正義

「平和をもぎ取る」ために国の中枢と戦う最終回

本作は、組織が全体の利益を優先するあまり、弱い立場にいる個人が犠牲を強いられる姿を何度も描いてきた。そして、周囲からの同調圧力によって声を上げようとしても上げられない誰かに手を差し伸べ、代わりに声を上げるのが主人公たちの仕事だった。さらに、救いの手を差し伸べる側であるピース法律事務所の面々もまた、かつて家族や自分自身を理不尽に傷つけられた過去を、自身の心を燃やす「火種」にして、弁護士になった人々だ。そんな彼らはついに、国の中枢に君臨する立場である内閣官房長官・石倉庄司（杉本哲太）に向かって戦いを挑むのである。奪われた「平和をもぎ取る」ために。

理不尽なことだらけの現代社会において、これほど爽快なことがあるだろうか。まさに、第9話の轟が言う通り、「こっからが本当の勝負」である。

『イグナイト -法の無法者-』

TBS系にて6月27日金曜よる10時から最終回放送
公式サイト：https://www.tbs.co.jp/ignite_tbs/