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『HELLO INDIE』が5年ぶりに復活。このラインナップ、なぜ投げ銭で見られるのか

2024.6.28

HELLO INDIE 2024

#PR #MUSIC

インディペンデントが共通点、ジャンルも国も様々なラインナップ

今年の出演者も幅広い。2000年代から活躍しているthe band apartやspike shoes、LITEといった『HELLO INDIE』との関係が深いアーティストもいれば、米山ミサのソロプロジェクト「浮」やodolといった若手、さらにアメリカ・ロサンゼルスからはUSインディシーンで話題となったケイラ・コーエンのソロプロジェクト・Itascaの来日も決まっている。音楽ジャンルもロック、ハードコア、ポストロック、HIP HOPなど多様だ。

最後に発表された音楽ディストリビューションサービス「FRIENDSHIP.」との共同オーディション枠には、2023年の活動開始から1年で300枚以上のデモを売り上げたという2人組バンドGialloが選ばれた。その他にも独自の音楽性を追求している多種多様な11組が出演する。

ステージは「HELLO STAGE」と「INDIE STAGE」の2箇所で交互に演奏されるというから、好奇心旺盛な音楽フリークはこのラインナップを全て観ることもできる。下記にそれぞれのアーティストのおすすめ楽曲をまとめたので、予習に活用してほしい。

各アーティストについてはオフィシャルSNSでも紹介されているが、本記事でも筆者が特に気になったアーティストを数組紹介する。

oono yuuki band

「INDIE STAGE」のオープニングを飾るのは、ギタリストのoono yuukiを中心とした音楽集団、oono yuuki band。2023年に約11年振りとなるアルバム『GREENISH BLUE,BLUISH GREEN』をリリースし、発売記念ライブでは折坂悠太バンドと共演し、渋谷CLUB QUATTROが満員となった。VIDEOTAPEMUSICが監督した“馬鈴/Barei”のMVはカポエイラを取り入れて、高知県須崎市で撮影された。バンドメンバーは高橋洋成(Dr)、佐々木雄大(Fl)、新間功人(Ba)、樺山太地(Gt)、大久保淳也(Sax)とそれぞれさまざまな場所で活躍しているため、東京でも観る機会が多くない。2016年には大野悠紀として『HELLO INDIE』に出演していた。

Yasei Collective

松下マサナオ(Dr)中西道彦(Ba / Synth)、斎藤拓郎(Voc / Gt / Synth)が構成する、世界を舞台に活躍するインストバンドYasei Collective。活動10周年の際にはKID FRESINOや吉田沙良(モノンクル)等を迎えたシングル連続リリースで名前を耳にする機会が多かったが、仙台では5年振りのライブとなる。この日はサポートメンバーに在日ファンクやMysterious Priestess等多数のグループで活躍する小金丸慧を迎えた、初の4人体制とのこと。美しく構成された演奏がカタルシスを生むライブ感が評判の彼らの貴重な編成は見逃したくない。

2018年に米山ミサのソロプロジェクトとして活動を始めた浮は、民謡を独自の歌に消化して魅せるその歌声がどこか懐かしく、一聴でも記憶にすっと馴染んでくる。2022年にSweet Dream Pressよりリリースされた『あかるいくらい』は幽玄な世界を音で彩るような、何年経っても色褪せない普遍的な作品で、リリース以降、浮が歌を各地に運ぶにつれて魅了する人を増やしロングセラーとなっている。

The fin.

2010年の結成以降、国内外で評価を集めているThe fin.。2016年から拠点をロンドンに移し、北米、欧州、アジアをツアーで周った。2023年には中国20都市ツアーを成功に終えたことも記憶に新しく、今回の出演に際して「世界中で音楽イベントを開催するのも参加するのも高額になってきている近年。一部の人しか体験できないものより色んな人が体験できるものの大事さを感じます」とコメントを寄せている。『HELLO INDIE』には初回、2015年、2018年にも出演した常連組だ。

Itasca(イタスカ)

国外からのゲストも招いている『HELLO INDIE』、今年はアメリカ・ロサンゼルスからケイラ・コーエンのソロプロジェクトであるItascaが初来日する。2024年に9枚目のアルバム『Imitation of War』をリリースしたばかりの今、ライブで演奏を聴けるのは嬉しい。事前インタビューでも語っていたが、日本の陶器、建築、温泉にも興味があるという彼女は今回日本に来るのをとても楽しみにしているようだ。

このように、ジャンルも異なり、巨大なファンダムを抱えているアーティストが多いわけでもなく、つまり商業的な視点で見ると、一見実現が難しそうな内容だ。しかし『HELLO INDIE』が目指すものは商業的成功ではない。他の音楽イベントと比べても、稀有なラインナップに見える理由だろう。

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