グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。
8月14日は、ビクター・エンタテインメントの書川政樹さんからの紹介で、シューズブランド「RFW」のデザイナーの鹿子木隆さんが登場。靴作りを志したきっかけや、デザインする上で心がけていることなどについて伺いました。
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ロンドンに住むために靴の学校に留学したのが、靴作りを始めたきっかけ
Celeina(MC):鹿子木さんは『GRAND MARQUEE』も聞いてくださっているみたいで嬉しいです。早速、鹿子木さんのシューズブランド「RFW」について伺っていきたいなと思います。ブランドをスタートしたのが1998年ということで、歴史が長いですね。靴の世界に入ったきっかけは何だったんですか?
鹿子木:もともと海外に行きたいという気持ちが強かったんです。大学4年生の時にイギリスに旅行に行ったんですが、 ロンドンの雰囲気をすごく好きになって「どうにかここに住みたい」と思ったんです。でも住むとなると色々大変で。留学雑誌を見ていたら、たまたま靴の学校を見つけて、「こういった学校は日本にはないだろうな」と思ったので、とりあえず父親を説得して、留学させてもらったのがきっかけです。
Celeina:靴のことだけを教えている学校なんですか?
鹿子木:革の学校みたいな感じでした。靴やバッグ、馬具とかを作る学校で、イギリスでは結構歴史のある学校です。
Celeina:実際に入学されて、どんな勉強をしたんですか?
鹿子木:最初はデザインというよりは、技術の学科で足の構造などについて勉強していました。ただ、辞書に載ってないような言葉が多くて、なかなか難しかったです。その後は作る方の勉強をして、ミシンの使い方や、革をカットしたり底を付けたりする方法を学びました。
タカノ(MC):靴が好きなので、すごく興味があります。やはり皆さん構造から勉強していくんですね。
鹿子木:一応、構造がわかった方がデザインはしやすいですね。
Celeina:靴はやはり人間の体全体を支える足を守るものだから、バランスなどを数値的に勉強していかなきゃいけないんでしょうか?
鹿子木:1番大切なのは「足長」と言われる長さですね。あとは、足の甲の立体の部分であったりとか、踵を押さえるところだったりとか。足全体をホールドできないと歩けないので、靴は歩くための道具という点で、デザインをする時に考えるべきポイントは多いと思います。
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自身が制作した靴に「SANDWICH」や「BAGEL」など、パンの名前をつけている
タカノ:今日はなんと「RFW」のシューズをスタジオにお持ちいただいております!
Celeina:すごく可愛いお靴で、コロンとしたフォルムが素敵ですね。

タカノ:ローテクのデザインで。
鹿子木:そうですね。ハイテクはなかなか作りづらいんです。
Celeina:待ってください。「ローテク」と「ハイテク」ってなんですか…?
鹿子木:「ローテク」は、おそらく1980年代以前からよくあるデザインですね。競技用シューズやランニングシューズとしても使われているものです。スポンジとゴムだけの底だったりします。「ハイテク」は比較的新しい形で、エアーが入っていたり、アッパーの部分がメッシュだったり、ニットだったりします。あとは現在のサッカー、バスケ、陸上などの競技用に特化したシューズがハイテクですね。個人的な解釈ですが。
タカノ:ご説明いただきありがとうございます! お持ちいただいた「RFW」のシューズはローテクデザインですが、キャンパス素材で、シンプルながら遊び心が随所にあるようなデザインですね。

鹿子木:今日は2足持ってきたんですが、こちらには「SANDWICH」という名前をつけていまして、もう1つのミドルカットの方には「BAGEL」という名前をつけています。パンの名前をつけた理由としては、「SANDWICH」というモデルを最初に作った時に、靴紐の部分が2枚の羽根のように重なっている形状がサンドイッチぽいな、と思ったからなんです。上の部分がパカッと開くような感じで、あとは歩くと屈曲部分が離れているから力を逃がせるんです。
タカノ:かかとを上げる時に曲がりやすくて、歩きやすいというか?
鹿子木:そうですね。
タカノ:「BAGEL」の方は、どういった理由で名づけたんですか?
鹿子木:履き口のぷくっとした丸い形状がベーグルみたいだなと思ったんです。ローカットでもハイカットでもない、ちょうどくるぶしの部分に当たる形状なんですが、履き口がしっかりしているので、ホールド感があるんですよ。なので、ワイドパンツにも細いパンツにも、形を選ばず合わせやすいようなデザインになっています。
Celeina:ネーミングがかわいいですね。