グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。7月7日から、7月24日までの3週間は、「『フジロック』でつながる友達の輪」ということで、『フジロック』で出会った! 一緒に行くよ! そんなお友達でつないでいただきます。
7月10日は、キャンドル空間アーティストのミナイマサシさんからの紹介で、『フジロック』のアートディレクションも担当する、デザイナーの渡辺明日香さんが登場。『フジロック』のキービジュアルを任されるようになった経緯や、毎年話題になる入場ゲート、今年の会場の見どころなどについて伺いました。
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2025年の『フジロック』のキービジュアルは、色数を絞ったフラットなデザインに
Celeina(MC):渡辺さんはグラフィックデザイナー / イラストレーター / アートディレクターとして活躍されていて、2017年から『フジロック(FUJI ROCK FESTIVAL)』のポスターを手がけるようになったということです。2023年からは、キービジュアルを担当されています。
タカノ(MC):我々も間接的にですが、本当にお世話になっています。
渡辺:ありがとうございます。
Celeina:2025年のこのオレンジと緑のビジュアルも、渡辺さんが担当されているんですよね?

渡辺:はい、作らせていただいております。
タカノ:素敵な色使いですよね。
Celeina:ポスターを担当されるようになったのは、どういったきっかけだったんですか?
渡辺:私が『フジロック』のポスターを作り始めたのは2017年からなんですが、その1年くらい前に「キービジュアルを一新したい」というお話があったんです。その頃までは、クラブイベントのフライヤーなどをいろいろ作っていたんですが、それをたまたま見たSMASHの方がクラブ経由で連絡をくださって。「ちょっとやってみますか?」という形で、『フジロック』とのお仕事を始めさせていただきました。
タカノ:SMASHの目の付け所がさすがですよね!
Celeina:ビジュアルで、毎年こだわられているところはありますか?
渡辺:今年のデザインに関しては、去年と一昨年から少し印象を変えたいという思いがあったんです。去年はグラデーションや花のモチーフを使って祝祭感が出るようなイメージにしていて、その前の年は写真を加工した複雑なデザインだったんですが、今年はもっとシンプルでフラットなデザインにしました。色数も絞って印象付けをしていきたいなというところで、結構思い切ったビジュアルに仕上がっています。
タカノ:言われてみればそうですね。オレンジ、紺色、緑色という感じで、色が絞られています。
Celeina:緑も、ちょっと深い緑が使われていますね。
渡辺:緑は、毎年マストで使っているんです。やっぱり『フジロック』は自然が豊かだし、GREEN STAGEなどもあって、緑のイメージがあると思うので。なので、緑を前提として、それに合う強く見える色で『フジロック』らしさが出るような配色を探して、作っていきました。
Celeina:色の組み合わせは、いろいろ実験して試された結果、この配色になっているんでしょうか?
渡辺:そうですね。試行錯誤を重ねて、SMASHの方たちにも何回も見てもらって選びました。
タカノ:鳥のモチーフや、太陽のモチーフも印象的ですよね。
渡辺:これらのモチーフは、ピースなイメージを出したくて選びました。1969年に開催された『ウッドストック・フェスティバル』の有名なポスターには、ギターの上に鳥が乗っているんですが、そういうところからも影響を受けています。お花も、そのフェスティバルに近いような、印象的な祝祭感がすごく出るので、モチーフとして取り入れることが多いです。
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入場ゲートはすべて手塗り。モニュメントや展示作品も制作
タカノ:渡辺さんは、『フジロック』の入場ゲートも制作されています。これは、いつ頃から準備が始まるんですか?
渡辺:明後日の12日からで、私も明後日から苗場入りです。
Celeina:ギリギリでご出演が叶ったんですね! 今も、まさに準備中ですよね? お忙しいところ、ありがとうございます。
渡辺:はい、絶賛準備中です。入場ゲートは全部手塗りで、私は2022年から現地に行って手塗りしています。
Celeina:助けてくださるチームの皆さんは、何名くらいいらっしゃるんですか?
渡辺:塗るのは3人ぐらいです。
Celeina:結構少人数ですね!
タカノ:大変じゃないんですか?
渡辺:そうですね、かなりパワープレイで仕上げています。


タカノ:今言える範囲で、今年のフジロック全体の装飾やアートはどんな感じになっているのか、お伺いできますか?
渡辺:今年はちょっと、やることが増えちゃって(笑)。ゲート以外にも1個モニュメント的な装飾品を作っていて、そこは待ち合わせスポットみたいになるといいなと思っています。他にもYELLOW CLIFFの辺りとか、いろいろと準備しています。
あとは新しい試みで、若手アーティストの作品を会場内に展示する予定なんです。7名のアーティストと私が参加していて、8つの作品が会場内のどこかに展示されているので、ぜひ立ち寄っていただきたいです。
Celeina:それは宝探しみたいに、展示エリアに行くまでどこにあるか分からない感じなんですか?
渡辺:はい、場所は現地に行ってからのお楽しみです。