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『フェルマーの最終定理』をきっかけに本の世界に引き込まれた
Celeina:書店で働こうと思われたきっかけは何かあったんですか?
鈴木:幼少期から熱心な読書家だったというわけではありませんが、サイモン・シンの『フェルマーの最終定理』という本を、予備校時代に先生から薦められて、勉強の合間に読んでいたんです。その本が非常に面白くて、そこから本の世界に引き込まれていきました。その後、大学時代に東京で過ごす中で本屋に通うようになり、図書館司書の勉強もしました。そうした経験を通じて、本の世界で生きていきたいと思うようになりましたね。
Celeina:『フェルマーの最終定理』はどのような内容なんでしょうか?
鈴木:「フェルマーの最終定理」という、数学の未解決問題があるんです。それに世界中の数学者が挑み、最終的に約350年をかけて証明されたという過程を描いた、ノンフィクション作品です。過去の定理や研究が積み重なり、その間に生きていた人たちの知の結集によってようやく解決に至るという、非常に感動的なヒューマンドキュメンタリーなんです。