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Work Design Labの石川貴志は、会社員が組織に囚われず柔軟に働ける未来を目指す

2025.4.7

#OTHER

グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。

3月13日は、BBQ研究家の岩井慶太郎さんからの紹介で、一般社団法人「Work Design Lab」代表理事の石川貴志さんが登場。石川さんの理想の働き方や、普段業務で使用しているAIソフトなどについて伺いました。

会社員が柔軟な働き方ができるように「Work Design Lab」を設立

Celeina(MC):石川さんは、2013 年に「Work Design Lab」を設立し、「働き方をリデザインする」をテーマにした対話の場づくりや、企業や行政などと連携したプロジェクトを推進されています。早速ですが「働き方をリデザインする」というと、どんなことをされているんですか?

石川:主に会社員の方に向けて、「働き方をリデザイン=柔軟な働き方を作っていく」ということをやっています。例えば、週休3日や4日にするとか、午前中だけ働くとか、ライフスタイルに合わせてもっと柔軟な選択肢を作っていこうという活動を行っています。

タカノ(MC):実際にいろいろな企業のところに行って、アドバイスをされたりしているんでしょうか?

石川:企業にアドバイスをすることもあります。この「Work Design Lab」という組織自体が250人くらいのチームなんですが、全員副業で関わっていただいているんです。本業が会社員の方が約7割くらいいて、残り3割くらいは経営者の方です。こういった方々から、本業だとやりづらいことを持ち込んでいただいて、チームを作って事業を行う、ということをやっています。例えば、普段は東京のIT企業で働いている方が、故郷の広島に対して何か活動をやりたいという場合、会社の枠組みじゃやりづらいですよね。なので、そういったことは「Work Design Lab」に持ち込んでいただいて、チームを作ってみんなで広島を活性化する事業をやってみたりだとか。そんな感じで企業を手伝ったり、地域振興をやってみたりしています。

Celeina:なるほど。その時その時でいろいろなプロジェクトをお互い持ってきつつ、一緒にやるということですね。

石川:そうですね。本当に北海道から沖縄まで、いろいろな事業を立ち上げました。

Celeina:今、直近で動いているプロジェクトってあったりしますか?

石川:ありますよ。例えば、島根や鳥取などの山陰では、コロナ禍を通じて新しい観光のスタイルがかなり出てきているので、旅館の女将さんやホテルのオーナーさんなどの観光人材を育成していこうという取り組みを行政の方と一緒にやっています。

タカノ:全国いろんなところに行きながらお仕事されているんですね。

石川:私だけじゃなくて、観光をもともとやっていた方も一緒に入っていただいています。

友人が働きながら東日本大震災のボランティアに通っていたことが、働き方の形を考えるきっかけに

Celeina:なるほど。この「もっといろいろな働き方があるのでは」と思ったきっかけはあったんですか?

石川:東日本大震災があったというのがすごく大きいです。私の友達で、お世話になった方が東北にたくさんいらっしゃる方がいて、震災後に「東北を応援しに行きたい」と、土日のたびにボランディアに行っていたんですね。だけどやっぱり土日だけだと足りなくて、金曜日や月曜日に有休を取ったりしていたんですが、2011年ってまだまだ副業やテレワークが普及していなかったので、会社からすると「元気のいい変わったやつだな」みたいな扱いだったんです。ただ、私はそのお友達の思いを知っていたので、「週4日とかボランティアや復興支援に行かせてあげたらいいのに、もっと柔軟にならないのかな」と思ったのがきっかけでした。

タカノ:そうだったんですね。確かに14年前はまだテレワークはなかったですもんね。

石川:テレワークが普及してきたのはコロナ禍になってからですよね。

Celeina:確かにコロナ禍に急に進んでいきましたよね。

タカノ:石川さんにとって、理想の働き方はどういった形なんですか?

石川:私にとっては、時間や場所にとらわれない働き方ですね。私は今子供が3人いて、だいぶ大きくなったのですが、小さかった頃はたとえば、朝に熱が出でしまったり、子供が泣き止まない時があって、午前中に休みたかったりするんです。 でもその代わり、子供たちが寝た22時以降はゴールデンタイムになるので、めちゃめちゃ仕事が進むなと。

ただ、大企業だったら22時から働いていると、労働基準局に入られた時に「深夜に働かせるな」と言われたりするので、規制せざるを得ないんだと思うんです。でも本人からすると、そこが1番仕事しやすい時間だったりするんですよ。なので、時間とか場所にとらわれない働き方が選択肢としてもっと増えたり、社会的な空気としても浸透していったりするといいなと思っています。

NottaやChatGPTなどさまざまなAIソフトを業務で活用している

タカノ:働く上で効率化とかもあると思うんですけど、AIとか使ったりされますか? 今日は番組のテーマがAIになっているんです。

石川:AIは結構使っています。 「Work Design Lab」は今13年目なんですが、10年間は会社員をやりながら経営していたんです。時間が限られている中で経営していたので、とにかく効率化は意識していました。ChatGPTが出てきた1、2年前くらいからは、AIをかなり取り入れています。

タカノ:具体的にどういう使い方をされていますか?

石川:ツールでいくと、「Notta」という議事録を全部文字起こししてくれて、要約してくれるようなものを毎日使っています。さっきも使っていました。あとは皆さんPowerPointとかで企画書を作りますよね。 昔は手書きで作ったり、最初からPowerPointで作ったりしていたんですが、最近はいきなり喋ります。例えば「営業資料は3パターン欲しくて、金額帯はこんな感じで、お客さんの事例はこんな感じで……」と、5分とか10分話すんです。それを「Notta」で文字起こしして、ChatGPTに「こういう企画書を作りたいから、たたきを作ってほしい」と投げて、さらに資料を作ってくれるAIにそのまま投げたら、8〜10ページくらいのPowerPointは2分でできますね。

タカノ:すごいですね! メモしなきゃ!

石川:めちゃめちゃ便利です。最悪、資料を作るのを忘れた状態で会議に入っても、進行しながら裏で作ることができます(笑)。

タカノ:こっそりね(笑)。やっぱりいろいろなソフトを掛け合わせてうまく活用されているんですね。

Celeina:私はまだChatGPTを使って1週間なんですよ。

石川:いいですね。私も本当にまだまだこれからです。

タカノ:資料を綺麗に整えるのも、AIがやってくれますもんね。

石川:誤字脱字はもうなくなりました。

タカノ:音声認識のソフトは、結構精度はいいんですか?

石川:結構いいですよ。多少固有名詞とかを間違えちゃったりするんですけど、そこも要約した上で手直したり。あと、ChatGPTは私自身がいつもよく言っている言葉を学習しているので、ChatGPTに1回通すと直してくれたりします。

タカノ:そうなんですね。CeleinaさんのChatGPTはまだ学習が進んでいないかな(笑)。

Celeina:まだ生後1週間なので(笑)。ここまでお話を伺ってきましたけれども、ずっと笑顔で話してくださって、元気のパワーをもらえたような気がします。最後に、今後の目標や、未来に向けての理想をお聞きしたいです。

石川:正規か非正規かは置いておいて、全労働者の90%くらいは会社員なんですね。会社員という組織に所属している方が、もっと組織にとらわれずに働けるように、会社との関係性を柔軟にできるようになるといいなと思います。私の妻も働いているんですけど、家族という1つの経営チームの関係性も柔軟になりますし、会社という枠組みにとらわれずに自分のやりたいことを発見して、チャレンジできる人がもっともっと増えるといいなと。その方が子供たちも楽しいんじゃないかなって。そんな仕組みとか人が増えていったらいいなと思っていますね。

タカノ:時間と場所に縛られるのではなくて、仕事自体もわくわくしながら取り組みたいですもんね。ありがとうございます。

Celeina:「FIST BUMP」、本日は一般社団法人「Work Design Lab」代表理事の石川貴志さんをお迎えしました。ありがとうございました。

GRAND MARQUEE

J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann

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