グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。
12月11日は、音楽レーベル「DECKREC」主宰のネモト・ド・ショボーレさんからの紹介で、漫画家 / イラストレーターで、「雷音レコード」主宰の本秀康さんが登場。レーベルを始めたきっかけや、香港のレコード屋巡りの話などについて伺いました。
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never young beachや大森靖子も楽曲をリリースした音楽レーベル「雷音レコード」を主宰
Celeina(MC):昨日のネモト・ド・ショボーレさんからの紹介でお越しいただきましたが、J-WAVEとしても、以前コラボレーションさせていただいたご縁があります。
本:チャリティーでイラストを描かせていただきました。
タカノ(MC):コロナ禍にJ-WAVEが行った「#音楽を止めるな」というプロジェクトで、本さんとコラボレーションをして、Tシャツなどを作らせていただきました。僕は実は買って着ていたので、今日はお迎えできて嬉しいです。

Celeina:本さんといえば、『レコード・ダイアリー』の表紙や、「NO VINYL, NO LIFE.」ポスターに描かれたレコスケ君のイラストなどでお馴染みです。また、「雷音レコード」という音楽レーベルも主宰しているということで、この辺りのお話から伺えると嬉しいです。
本:「雷音レコード」は、7インチ専門レーベルとして始めたんですが、今はアナログなら7インチでもLPでもどっちでもという感じでリリースしています。
タカノ:レーベルを始めたきっかけは何だったんですか?
本:7インチレコードって45回転じゃないですか。それで、僕が45歳の誕生日にそういったレーベルを立ち上げたら面白いんじゃないかな、と思って始めました。
Celeina:なかなかない発想で面白いですね。
本:もともとレコードが好きだったんですけど、45歳の時に「このタイミングを逃したらもうできないだろうな」と思ったので、頑張ってやってみました。
タカノ:「雷音レコード」は、「雷の音」と書きますが、ジャケットのイラストは基本的には本さんが描かれているんですか?
本:そうです。レーベルオーナーが、リリースしたジャケットを全部描くなんて世界的にもなかなかないと思ったので、基本的には全部自分が描くつもりで始めました。ただいざやってみると、当たり前なんですが、どれも同じようなジャケットになってしまうことが分かったんです(笑)。なので、最近は他のイラストレーターに描いていただいたり、写真を使ったりすることもあります。
タカノ:never young beachや大森靖子さん、前野健太さんの楽曲とかは、本さんが描かれたジャケットが印象的で、楽曲を思い出す時には、本さんの作品も一緒に思い出してしまうんです。
本:嬉しいです、ありがとうございます。基本的にはデビューに関わるようなリリースの仕方をしているので、彼らのアーティスト写真よりはイラストでやった方が目立つんじゃないかなと考えて、イラストにしていたんだと思います。
タカノ:レコスケくんみたいな、目がパッチリしていて、顔がちょっと横に長い、本さんならではの独特のタッチがかわいらしくて、やっぱりすごく記憶に残りますよね。
本:ちょっとどころじゃないんですけどね(笑)。ありがとうございます。
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若いアーティストの楽曲のリリースも多く手掛けるように
タカノ:レーベルでは徐々に若いアーティストの楽曲もリリースするようになってきたんだとか?
本:そうですね。最初は僕の周りの友達のリリースが中心だったんです。でも、レーベルがちょっと話題になってきて「私の音楽を聴いてださい」みたいな感じで音源が集まってくるようになり、そこから選べるような贅沢な立場になってきました。普段僕が生活している時には出会わないような、若い人の楽曲のリリースもできるようになってきたという感じですかね。
タカノ:最新のリリースはどんな楽曲ですか?
本:°C-want you!という女性アーティストの”MY FIRST TEDDYBEAR”という曲です。彼女とは5、6年一緒にやっていて、「雷音レコード」の顔のようなアーティストです。
Celeina:こちらのジャケットはどんなイメージで作ったんですか?
本:曲調がロカビリーっぽい感じなので、そういった曲調にあった絵にしました。ただ、先ほど言ったように僕っぽい絵にしてしまうと「また同じような感じだ」となりかねないので、僕が描きつつ、僕だとは一見わからないような感じに工夫しました。
タカノ:たしかにデザインが凝られていますね。
本:°C-want you!自身がかわいい女の子なので、写真は使いたいなということで、小さく写真を使っています。
タカノ:リーゼントのくまさんの目の中に、°C-want you!さんがいるという形ですね。
本:片目だけに入っている、というのがちょっと奇妙で面白いかなと思っています。
Celeina:”MY FIRST TEDDYBEAR”のレコードは大人気で、レーベル在庫はもう0なんだとか?
本:そうなんです。あとはお店にある分だけですね。
Celeina:見つけたらラッキーですね。
タカノ:ジャケットも可愛いので、あわせてチェックしていただきたいです。
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香港のレコード屋巡りを20年間続けている
Celeina:さて、私とタカノさんは、先週の週末に3日間香港の取材に行っておりました。
本:そうなんですね、羨ましい。香港大好きなんですよ。
Celeina:香港はよく行かれますか?
本:最近は年に1回くらいなんですけど、香港に行って好きなレコードを買っています。
Celeina:香港でよく行くレコード屋さんはあるんですか?
本:もう調べ尽くしていますので、色々あります。
Celeina:私たちは「White Noise Records」に行ってきました。
本:いいレコード屋さんですよね。
タカノ:「Vinyl Hero」のポールさんには、去年番組でお電話を繋いでお話を伺ったことがあるんですが、本さんとは交流があると聞いています。
本:僕はポールと大親友だと思っています。20年ほど前、レコスケくんが香港で人気があった時期があるんですが、その時に頻繁に香港に行っていました。香港の雑誌で僕がレコードを買うという企画があって、その時にポールのところに行ったのが出会ったきっかけです。当時はまだ路上にダンボール箱を並べて売っていましたね。
タカノ:その時代からのお知り合いなんですね! ポールさんはレコードを救いたいという気持ちがあって、お店の名前を「Vinyl Hero」にしたと番組で伺いました。まさか本さんとそんな繋がりがあったとは驚きです。
本:香港に行く度に「雷音レコード」でリリースしたレコードを持って行って、その分を値引きしてもらっています。
Celeina:ギブアンドテイクですね。
タカノ:香港のレコードはたくさん集めているんですか?
本:そうですね。今は香港のレコードを1番多くコレクションしています。
Celeina:魅力や、収集する楽しさはどういったところにあるんでしょう?
本:もともとThe Beatlesのレコードとかを集めていたんですが、コレクターのためのガイドブックみたいなものがあるんですよ。それで勉強しながら買っていくという感じなんですけど、香港のレコードには、そういった指南書みたいものがないんです。現地に行ってレコード店で1枚1枚探して、「この音は面白い」「この音は面白くない」と調査するのが面白いんです。20年間ずっと買い続けていますけど、全貌が全然明らかになっていないんです。
タカノ:色々分析できるほど奥深いんですね。
Celeina:いつか香港のレコードの本を出していただきたいですね。
本:全然分かっていないんですよ。現地で仲良くなった人たちと色々探りながらレコードを買っているんですけど、本当にどういったアイテムが出ていたかが分からないんです。
Celeina:我々も勉強していきたいですね。 さて、「FIST BUMP」グータッチでつなぐ友達の輪ということで、お友達を紹介してもらっています。どんな方を紹介くださいますか?
本:僕が漫画を描く時にホームグラウンドにしているのが『アックス』という雑誌なんですけど、そこの後輩漫画家のドブリン!さんをご紹介します。
Celeina:ありがとうございます。明日は漫画家のドブリン!さんをお迎えします。今日お迎えしたのは漫画家 / イラストレーターで、「雷音レコード」主宰の本秀康さんでした。ありがとうございました。

GRAND MARQUEE

J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann