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コロナ禍の池袋で見つけた「ガチ」な中華料理店が運命を変えた
長井:この「東京ディープチャイナ研究会」を作られた経緯はどういったところだったんですか?
中村:僕はもともと編集者で、書籍雑誌とかをやっているんですが、色々な仕事をしている中で、旅行ガイドブック『地球の歩き方』の中国を担当していたんです。だからコロナ禍前は年に4、5回は取材で中国に行っていたんですよ。そこで色々な経験をしたんですが、コロナ禍になって、突如どこにも行けなくなって。どうしようと思ってふと池袋の街を歩いていたら、今まで日本になかったようなガチな中国料理のお店がいっぱいあることが分かって、一生懸命調べて『攻略! 東京ディープチャイナ』という本を書いたんです。同時に、Facebookで「こんなものを食べたよ」と投稿していくと「なにそれ?」と反応がきて、それでみんなで食べに行こうみたいな流れでコミュニティができたのがきっかけです。
長井:コロナ禍ですごく大変だった中でも、ガチ中華というきっかけを見つけて、人々がまた集まり始めたんですね。
中村:とてもディープだなと思って。なんでこんな見たことがない料理が東京にあるんだって驚きました。
タカノ:池袋からスタートして、池袋で街歩きとかをやられているそうですね。
中村:本を書いたり、色んなメンバーの人たちに色んなお店の食レポを書いてもらって、それを『東京ディープチャイナ』というWEBサイトで公開しているんですが、色々な情報発信をしてもなかなか伝わらなくて。なので、自分がここのお店は何料理だとかって案内するツアーをやろうと思って、今年の2月ぐらいから毎月1回まち歩きツアーをやっています。池袋の狭いエリアに120件くらいお店があるんですが、そこを大体1時間半ぐらい歩いています。

タカノ:それは誰でも参加できるものですか?
中村:毎月1回、いつやりますよというのをSNSで告知すると2、3日ですぐ埋まりますね。1月25日と26日には豊島区のイベントとして、まち歩きツアーだけでなく、ガチ中華についてのトークイベントも行うんです。
タカノ:「東京ディープチャイナ研究会」に入会するためにはどうすればいいですか?
中村:SNSでゆるく繋がっているだけなので、会員番号を作ったりとかはしていなくて。Facebookに自分のガチ中華体験とか、見つけたお店を投稿してくださいって言っているんです。そうやって投稿していくうちにみんなが自然に知り合ったりして、そのうち『東京ディープチャイナ』のライターになってもらうこともありますし、自分でイベントを企画する人も現れるし、結構コミュニティがあって集客もできるので、勝手に皆さんがどんどんやるグループになっていますね。