グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。
9月2日は、番組からの推薦で、浅草にあるデザインホテル「TOE LIBRARY」のニシオヨシアキさんが登場。ホテルに込めた思いや、新しくオープンした小さな文化施設「TOE LIBRARY PARC」についての話を伺いました。
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浅草の喧騒を抜けた先にあるデザインホテル「TOE LIBRARY」
Celeina(MC):今日のゲストは浅草にあるデザインホテル「TOE LIBRARY」のニシオヨシアキさんです。よろしくお願いします。
ニシオ:よろしくお願いします。本とヴィンテージ家具に包まれた非日常を届けるホテル「TOE LIBRARY」のニシオです。よろしくお願いします。
タカノ(MC):週末泊まったんですよ、お世話になりました。「TOE LIBRARY」、すごかったんですよ。浅草の喧騒をちょっと抜けた先、隅田川のほとりにあるヴィンテージビルを改装して、ホテルにされているんですけれども、1階がフロントで、2階から5階が客室になっていて。なんとですねCeleinaさん、ワンフロア1室なんです。
Celeina:広い! 1部屋何㎡くらいあるんですか?
ニシオ:部屋ごとに異なりますが40㎡前後ですね。小さい客室は25㎡ぐらいで、最上階のスイートルームが一番大きくて約45㎡ですね。

タカノ:本当に心地良くて。ニシオさんがしっかり各部屋をデザインまでされているんですが、イギリス、フランス、京都などから集めたヴィンテージ家具に統一感があるんですよ。ニシオさんは以前編集の仕事をされていたということで、ちゃんと部屋が編集されている感じもしました。あとは、各部屋に本棚があって、素敵な本も沢山あるんです。僕は1泊させてもらったんですけど、泊まっただけじゃなくて暮らしたという感覚もあるというか。

ニシオ:そう言っていただけて嬉しいです。
タカノ:特別な場所で一晩暮らしているような。
Celeina:それだけ安心感があって心地いいってことですよね。
タカノ:そうです。落ち着く場所でした。
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「TOE LIBRARY」で過ごした時間が心の拠り所になれば
Celeina:「TOE LIBRARY」のコンセプトから、ニシオさんに伺いたいです。
ニシオ:ホテルの名前には、いくつか込めている思いがあるんです。1つ目は日常から離れるホテルという場所だからこそ、ご自身の大切なことを問い見つめ直す時間を過ごして欲しい、「問う」という意味。2つ目は、「toe」が「つま先」を意味する英語ですが、元気に軽やかに、新しい1日への1歩を踏み出して欲しいという願いを込めています。3つ目は、私たちのテーマである「Tales & Original Experience」の頭文字を拾った「TOE」ですね。
タカノ:「Tales & Original Experience」というのはどういう意味なんですか?
ニシオ:「Tales」が長く語り継がれる物語、寓話みたいな意味で、「Original Experience」が直訳すると原体験「原体験」です。忙しい日々を過ごす中で、ちょっと辛いなという日もあると思うんですよ。そういう時にも、「TOE LIBRARY」で過ごした思い出があるから頑張れるなという、滞在する方の心の拠り所になるような時間をお届けできたらということと、様々なゲストを迎えて時を積み重ねていく中で、いろんな物語が生まれて語り継がれていく、思い出の図書館のような場所になったら、という思いで「TOE LIBRARY」と名付けました。
Celeina:いろんな思いが込められているんですね。
タカノ:ライブラリーという言葉も、すごくしっくりくるような場所でした。
Celeina:タカノさんが泊まったお部屋はどんな本が並んでいましたか?
タカノ:いっぱいあったんですが、僕は志賀直哉を読みました。ニシオさんは、志賀直哉がお好きだということで。
Celeina:そこもお互いに共鳴したんですね。
ニシオ:はい。嬉しかったですね。
タカノ:盛り上がりました。ちょっと文学トークとかもさせてもらったりして。あとは、本当にオールジャンルという感じですよね。
ニシオ:そうですね。旅行の雑誌のムックとか、漫画もありますし、アート系の本などもあります。本当にいろんな方々の幅広い興味に寄り添えられたらという思いで、選書もさせていただいています。
タカノ:素晴らしいですよ。
Celeina:今「TOE LIBRARY」のサイトの方を見せていただいているんですが、タカノさんがおっしゃった通り、1部屋ごとにコンセプトを感じます。温かみと、日常では味わえないスタイリッシュさや、上質なものに囲まれているようですね。
タカノ:10泊くらいしたかった(笑)。
ニシオ:ぜひまたいつでもお待ちしております!
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何かを考える時間を大切にしようと自然に思える場所
Celeina:「TOE LIBRARY」は、オープンから4年経たれたということで。
ニシオ:2020年の8月にオープンして4年経ちましたね。早かったです。
Celeina:印象的なエピソードとか、お客様とかいらっしゃいましたか?
ニシオ:国内外の様々なところからお客様がいらっしゃっているのですが、オープンして1年くらい経った2021年の夏の終わりに、東京にお住まいの女性が1人でご宿泊されたんです。その方が帰られる時に、お手紙をいただいて。地方から東京に出てきて、環境に馴染めない時もあって少し悩んでいたけれど、「TOE LIBRARY」に泊まって心安らぐ時間を過ごしたことで、自分に素直になれて、また前を向いていけそうです、という内容のお手紙だったんです。
スタッフみんなで、すごく感動して、僕たちもコロナ禍で大変な時期でしたが、思いを持ってやってきてよかったな、と感じました。その後も、このお客様はお友達と一緒に泊まってくださったり、地方に住まれているパートナーさんと一緒に来てくださったり、そういったご縁がどんどん重なっていって、まさに物語が積み重なっていく場所になっています。本当に励みになりますね。
Celeina:せっかくお手紙をお持ちいただいたので、一部ご紹介させて頂きます。こちらは海外の方からいただいたお手紙で、絵も描いてありますね。イチョウの葉っぱの絵があるから、秋だったのかな。“Thank you YOSHI for the lovely gesture of camera and film.”。カメラとフィルムがあるんですか?
ニシオ:はい。撮ったその場で現像できる、インスタントカメラのチェキを、お貸ししています。皆さんが思い出の写真を手に収めて持ち帰れるように。
Celeina:それは嬉しいサービスですね。そんなチェキを貼ったお手紙なんかもいいですね。
ニシオ:そうなんです。
Celeina:「TOE LIBRARY」では、お手紙を書くというカルチャーがあるということですか?
ニシオ:皆さん自然と、ペンや色鉛筆を手に取って書いてくださっていますね。数えたら300通ぐらいありました。
Celeina:すごいですね。私、宿に泊まってお手紙書いたことないかも。
タカノ:実は言ってなかったんですが、週末泊まった時に、ニシオさんにありがとうございました、という手紙を書いたんです。でもなんか恥ずかしくなってしまったのと、結構文章にこだわり出してしまったので、今日来ていただくから直接伝えようと思って、お渡しするのをためらってしまいました。
Celeina:「TOE LIBRARY」に行くとお手紙を書きたくなっちゃうんですか?
タカノ:自分自身や、誰かと向き合ったりとか、何かを考えたりする時間を大切にしようと自然に思える場所と言いますか。表現活動をしている方にはすごくいいと思います。僕も泊まっている時に小説を書いていたんですが、いろんなインスピレーションが湧いてきて、すごくはかどりました。
Celeina:「TOE LIBRARY」マジックを感じてみたくなってきましたね。
ニシオ:とても嬉しいです。