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Qetic株式会社の代表・宍戸麻美は、カルチャーと文化を接続して新たな価値を発信する

2024.11.26

#MUSIC

グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。

9月30日は、番組からの推薦で、Qetic株式会社の代表、宍戸麻美さんが登場。Qeticの理念や、伝統文化を発信するようになったきっかけなどについて伺いました。

WEBメディア『Qetic』は、「カルチャーと文化を接続する」ことを目指す

タカノ(MC):2024年の『フジロック(FUJI ROCK FESTIVAL)』で、「FIST BUMP」のゲストを見つけるというサイコロミッションがあったんですが、そちらで宍戸さんとお会いしたんですよね。

Celeina(MC):どのエリアで会ったんですか?

宍戸:OASISエリアですね。

タカノ:そう、OASISエリアの喧騒の中でお会いして、すごく面白いことをやっていると聞いて、食いついてしまったんですよ。

宍戸:反応していただいて、大変ありがたいです。

タカノ:お話しした時の内容で記憶に残っているのが、「カルチャーと文化を接続する」という言葉でした。宍戸さんがやられている『Qetic』というのはWEBメディアですよね?

宍戸:『Qetic』はもともとカルチャー情報を発信するWEBメディアなのですが、この「カルチャーと文化を接続する」というのが私たちが目指しているところなんです。

Celeina:このカルチャーというのは、最新のカルチャーと伝統的な文化っていう意味でしょうか?

宍戸:ほとんど正解です。カタカナの「カルチャー」と漢字の「文化」は同じ意味合いだと捉えている方も多いと思います。ただ、言葉を使って色々なものを紹介する『Qetic』としては、カタカナの「カルチャー」は最新のトレンドなどのトピックスで、漢字の「文化」はカルチャーが続いていって作られるものといった形で、それぞれに別の意味合いを持たせて発信していこうと考えています。カルチャーにも文化にも魅力と課題があるので、『Qetic』では両方を繋げたり、新たな価値を見出して、もっと知られるものにするサポートをしたりしていきたいと思っています。

タカノ:もともと『Qetic』は、2009年に音楽を中心とした情報を扱うサイトからスタートしたんですよね?

宍戸:そうですね。音楽メディアとしてスタートしています。

タカノ:でも今は音楽以外の情報も発信しているんでしょうか?

宍戸:はい。音楽を届けるために、音楽の周りにあるカルチャーなどをどんどん発信していく中で、カルチャー全般のトピックスを届けるようになっていきました。

点で終わらず、次の世代に繋いでいく林業文化に感動

Celeina:伝統文化にフォーカスするようになったきっかけはあったんですか?

宍戸:取材で色々なエリアに行くんですけれども、その中で地産地消のものに触れる機会があったんです。特に奈良県の仕事で、奈良で有名な吉野杉や吉野檜といった日本の名木に触れる機会がありました。その時に、こういったものをどういう風に新しく人に伝えられるのかを考えるようになって、地域の仕事に携わったり、地方のまだあまり知られていないものをトピックスとして発信していきたいと思うようになりました。

タカノ:吉野杉や吉野檜というのは、どういった木なんですか?

宍戸:かなり年輪が細かい木ですね。年輪が美しく弧を描いていて、すごく人の温かみを感じるような木材です。ブランドの国産材としても知られていると思います。

タカノ:100年前とか200年前とかに植えられた木なんですよね。

宍戸:何よりもびっくりしたのが、植林で作られた美しい山は、苗を植えて、間引きして、という作業を何十回も繰り返して、何百年もかけて作られるということです。樹齢100年くらいでも若い木と言われてしまうくらい、長い年月がかかるんですよ。樹齢300年くらいの木を切り出してやっとご神木になったりするんです。なので、自分が生きている間に植えた苗は、数百年後に切り出されるのだと思うと、その仕事は見届けられないなと思っていたんですよ。

だけど、大事なのは見届けるとかではないんだと分かったんです。苗を植えて間引きするという作業を繰り返して、できた木を切って製材して世に出すというという林業文化自体が1500年ぐらいからずっと続いている。それを次の世代にずっと繋いでいる人たちがいるというのを見たら、本当に点で終わっていることじゃないんだと思って、すごく感動しました。

タカノ:300年後のことを考えてやってくれていたことが、今に繋がっているんですね。

吉野杉・吉野檜を広めるため、ギターを作ってアーティストが弾く企画を実施

Celeina:その吉野杉や吉野檜は、どういった企画でカルチャーと接続されたんでしょうか?

宍戸:木そのものにももちろん魅力があるんですけれども、例えば木を使ってギターを作って、それをアーティストさんに弾いてもらう企画を、奈良県庁さんと一緒に試みました。他にも、建築を学んでいる学生さんに「奈良の木建築」という釘を使わない建築を教えて、代官山 蔦屋書店で展示も行いました。奈良県を出て新たな形で見せる試みをサポートしたり、一緒に発信させていただいていたりしています。

タカノ:奈良の木で作ったギターはどんな音がするんだろう。

宍戸:すごく柔らかいというか、音としても温かみがある音になっているんじゃないかなと思います。

タカノ:これは宍戸さんが企画されたんですか?

宍戸:すでに、木を使ってギターやバイオリンを作るといった企画があったんです。ただ、楽器の展示をしているだけで音が聞けなかったので、なかなか外に発信できていない状態でした。私たちは普段音楽の仕事をしていてアーティストさんとの関わりも深いので、アーティストさんに吉野杉を使った楽器を弾いてもらうのはどうかというアイデアを企画としてご提案して、弾いてもらったこと自体をコンテンツで発信しようとしました。

タカノ:まさに『Qetic』ならではの企画ですね。

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