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抽象画でインスト音楽の心地良さを表現する
タカノ:グラフィティを描くのにはどのような知識が必要なのでしょう。
nyke:知識というよりも、まずはマッキーを使って机上でイメージを具現化するところからスタートして、それを大きくしていくためにスプレーへ移行するような感覚でした。最初はものまねから始まっています。
タカノ:文字だけど、絵でもあるのが面白いですよね。
nyke:グラフィティはデザインでもあるので、個性をどうやって生み出すかというゲーム性に惹かれました。
奥浜:現在描かれている抽象画とグラフィティで、作品のカラーが違うのも面白いなと。
nyke:グラフィティではラッパーがラッパーネームを言うように、自分の名前をどうやって格好良く描くかを追究していました。でも、名前を刻む力強さよりも、音楽で言うところのインストの居心地の良さを表現したくなったんです。名前や文字が引っ張っていくものではないインストを表現したものが、今キャンバスに描いている抽象画ですね。
奥浜:頭の中のイメージでは、音楽と繋がっている。
nyke:制作時はインストミュージックやアンビエントを聴くこともあるので、そのイメージが落とし込まれているかもしれないです。