グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。
10月15日は、番組からの推薦で、福岡在住のアーティスト・nykeさんが登場。『FUJI ROCK FESTIVAL’24』をきっかけにした番組出演までの不思議な経緯や、グラフィティとの出会い、抽象画で表現したい世界などについて伺いました。
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グラフィティの本とKICK THE CAN CREWのジャケットアートワークの文字が結びついた
タカノ(MC):nykeさんは普段は福岡に在住ということで、今回は東京にお越しのタイミングでご出演いただいております。今回番組から推薦した背景には不思議な経緯があるんですよ。というのも、今年の『FUJI ROCK FESTIVAL’24(フジロック)』で、番組スタッフをご友人と間違えられたと?
nyke:そうなんです。友人が『フジロック』の様子をSNSに上げていたので、友達のゆう君だと思って声をかけたら、「名前は合っているけど、僕は初対面です」って返されて。格好も顔も、名前も同じだったんですよ。そういう行き違いが2日続けてあって、スタッフのゆう君と知り合いになったんです。
奥浜(MC):nykeさんのご友人のゆう君とスタッフのゆう君が会うことはなかったんですね。会ってほしかったです。
タカノ:そんなご縁から今回ご出演いただいておりますが、nykeさんは普段アーティストとして活動されているとお聞きしています。
nyke:もともとはグラフィティと呼ばれる、文字をモチーフにしたペインティングをしていたんですが、段々とキャンバスに移行していきました。現在はグラフィティで得たセンスや技術を作品化しようと思って、抽象画やコラージュ作品に取り組んでいますね。
奥浜:レインボーかつビビットな色彩感覚がnykeさんの個性だと感じました。
タカノ:グラフィティとの出会いは何だったんですか?
nyke:ヴィレッジヴァンガードで頻繁に刊行されていたグラフィティの本を15歳ごろから買うようになったんです。そうしてグラフィティカルチャーに触れるようになった時、良く聴いていたKICK THE CAN CREWやケツメイシのジャケットアートワークの文字の格好良さに気づいて。そこでその両方が結びついて、グラフィティに出会いました。

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抽象画でインスト音楽の心地良さを表現する
タカノ:グラフィティを描くのにはどのような知識が必要なのでしょう。
nyke:知識というよりも、まずはマッキーを使って机上でイメージを具現化するところからスタートして、それを大きくしていくためにスプレーへ移行するような感覚でした。最初はものまねから始まっています。
タカノ:文字だけど、絵でもあるのが面白いですよね。
nyke:グラフィティはデザインでもあるので、個性をどうやって生み出すかというゲーム性に惹かれました。
奥浜:現在描かれている抽象画とグラフィティで、作品のカラーが違うのも面白いなと。
nyke:グラフィティではラッパーがラッパーネームを言うように、自分の名前をどうやって格好良く描くかを追究していました。でも、名前を刻む力強さよりも、音楽で言うところのインストの居心地の良さを表現したくなったんです。名前や文字が引っ張っていくものではないインストを表現したものが、今キャンバスに描いている抽象画ですね。
奥浜:頭の中のイメージでは、音楽と繋がっている。
nyke:制作時はインストミュージックやアンビエントを聴くこともあるので、そのイメージが落とし込まれているかもしれないです。