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クライアントによって提案のやり方自体も変えていく
タカノ:そして我々の手元にも佐野さんの資料があるんですが、資料が分厚くて実績の数がすごいんですよ。
大島:パッケージデザインとか、お見かけしたことあるものもたくさんあります。例えばA案B案C案のような形で提案する時に、その方向性を、一般的には直感で決めると思うんですよ。これが1番推しでこれが2番目のように、序列とか優先順位みたいなものも、ロジカルに説明することはできるんですか?
佐野:はい。ロジカルに説明しますし、私たちは、他のデザイン事務所よりもかなりたくさんの案を事前に検証するのが特徴です。だから、たくさん出していいよと言われたら100案ぐらい出すこともあります。特にコンペをやる時は、いろんな案を比較したいという目的がわかっているので、我々のデザイン事務所はできるだけ幅広くデザインを提案できますよ、というアピールにもなるんです。
タカノ:でも100案も出したら選べなくなっちゃいますよね。
大島:そこからの絞り方も、こちらが責任持ってやりますよ、というのは合わせつつやっていくということですか?
佐野:デザインってA案とB案を組み合わせたら、新しいものも生まれたりするんですよね。なので、事前にいっぱい検証した中で、クライアントさんがあまり多く出されても困っちゃうタイプだったら、おすすめのものを絞ってご提案しますし、検証したいなというタイプだったら多めにお出しするという感じにしています。
大島:事前にクライアントのこともしっかりと分析していくと、戦い方も変わってくるということですね。