グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。
8月19日は、番組からの推薦で、編集者の古城久美子さんが登場。King Gnuのライブを初めて観た時の話や、今後作っていきたい音楽雑誌などについて伺いました。
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今年の『サマソニ』はヘッドライナーの世代交代が象徴的
Celeina(MC):古城さんは、ぴあが発行している音楽誌『ぴあ MUSIC COMPLEX(PMC)』の副編集長ということで、この週末は『サマーソニック(SUMMER SONIC)』に行かれていたんですよね。いかがでしたか?
古城:はい、行ってきました。今年もジャンル問わず様々なアーティストを見られて本当によかったです。
Celeina:他の年と何か違ったところはありましたか?
古城:毎年、『サマーソニック』を主催するクリエイティブマンプロダクションの清水直樹社長と平山善成さんにお話を伺っているんです。今年はヘッドライナーにMåneskinとBring Me the Horizonという世界的にも勢いのあるバンドがブッキングされていました。それ以前の来日でもクリエイティブマンとの関係が深い2組ですが、両者ともに堂々たるライブで、ヘッドライナーの世代交代を象徴する年になったなと。
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King Gnuに改名前、Srv.Vinciのライブを渋谷のライブハウスで鑑賞
タカノ(MC):なるほど。そして、音楽誌『ぴあ MUSIC COMPLEX(PMC)Vol.32』をスタジオにもお持ちいただいております。表紙にはKing Gnuが載っていますね。モノクロの写真でかっこいいです。
Celeina:まるごと1冊King Gnuを取り上げているんでしょうか?
古城:1組のアーティストを1冊まるごと取り上げる特集号はまた別にあって、今回持ってきたのは通常号です。
Celeina:特集号が発売される場合もあるんですね。
古城:はい、あります。まるごと1冊Mrs. GREEN APPLEとか、Kroiの特別号は今販売中です。
タカノ:写真がすごくいいですね。
Celeina:撮り下ろし写真が入っていたりするんでしょうか?
古城:King Gnuはドームツアーについての特集でしたので、ライブ写真が使われていますが、他の取材ページには撮り下ろし写真もたくさん載っています。写真に合わせてアートディレクター、デザインチームにレイアウトを組んでいただいているので、とても写真が映える、迫力のある誌面になっていると思います。
Celeina:King Gnuは今ではもう日本を代表するロックバンドですけれども、編集者目線でKing Gnuを初めて聞いた時の印象について覚えていますか?
古城:私が初めてライブを観たのは、渋谷・東急ハンズ前のライブハウスで、当時はKing Gnuに改名する前、Srv.Vinciというバンド名で活動していました。ボーカルが真ん中にいなかったり、音楽としてもあまり聞いたことがないタイプだったので、日本の音楽シーンにあまりいないタイプのバンドだな、みたいな印象は受けました。
Celeina:ここまでビッグになるという予想はされていましたか?
古城:私が予想をする以前に、猛スピードで大きくなっていきましたね。1度、渋谷の交差点でKing Gnuのレポートなどをオフィシャルで書いているライターのふくりゅうさんといた時に、メンバーの常田さんに偶然お会いしたことがあるんですけど、すごくオーラがあって、特別なスター性を感じました。いろんなアーティストさんを見慣れてはいるんですが、普通にそこにいるだけでかっこいいというか。
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取材で大切なのは、正直でいること
タカノ:いろんなアーティストさんにインタビューされてこられたと思うんですが、常田さん以外で忘れられないアーティストはいらっしゃいますか?
古城:この仕事を始めたての頃だったと思うんですけど、ザ・クロマニヨンズさんに初めてインタビューさせていただくことになったんです。学生時代の友達たちもみんな大好きなアーティストだったので、私もすごく緊張して舞い上がっていて。自分はもともと嘘をつかない人間だと思っているんですが、「ザ・クロマニヨンズさんのアルバムを聞いてバンドを始めたいと思いました」みたいなことを、場を盛り上げようという気持ちで言っちゃったんですよ。そうしたら、お2人から「え? 今すぐ始めればいいじゃん」「なんで始めないの」みたいなことを言われて、ハッとしたんです。
その時私自身は編集の仕事を一生懸命やり始めていて、自分が音楽をやるよりも面白いと思って夢中でやっていたはずなので、本心ではないことを見抜かれてしまったというか。なので、そういう素晴らしいアーティストたちに対して、嘘を言うとバレちゃうなと思って、心に刻みました。嘘をついてはいけないと。
タカノ:その言葉、本当に身につまされます……。
Celeina:我々も毎日ラジオでインタビューをさせていただきますもんね。
タカノ:でもバンドやりたいという気持ちは、実際に始めるか否かに関わらず、嘘ではないですもんね。
Celeina:インタビューする上では、なるべく素直にというのが大事なことなんですかね。
古城:そうですね。アーティストの皆さんはやっぱり見る目がすごいので、本当に見抜かれるんですよ。
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一生残る雑誌づくりを続けていきたい
Celeina:古城さんは『ぴあ MUSIC COMPLEX(PMC)』で副編集長としても日本の音楽シーンに関わっていらっしゃると思うんですが、今後作っていきたい音楽雑誌はあったりしますか?
古城:WEB媒体だと、ある日突然、サイトからインタビューが落ちたりすることもあると思うのですが、紙の媒体は1度印刷されると残るモノなんですよね。なので、紙媒体の良さを活かして、長い年月を経てもアーカイブされるようなものを作りたいなと思っています。通常号にしても大特集をやっていますし、1冊で1組のアーティストを取り上げる特別号では、単なるプロモーションにとどまらず、音楽や人物の魅力みたいなものまで出せるように、取材もかなり向き合ってやっていただいています。そうやって、いろんな人の音楽の入口になる、かつ決定版となって一生大事にされる本作りをやっていきたいなと思っていますね。
タカノ:いいですね。情報は鮮度とかもあったりするものだけれども、ただ情報を出してくだけではないということですよね。古城さんの熱量が注入されているということが、読者にもきっと伝わると思います。
古城:そうですね。今回の『サマーソニック』でも、いろんなアーティストさんとの出会いがあったんですけど、そういった出会いを大切にしながら、文化を繋いでいけたらいいなと思います。
タカノ:皆さん雑誌を手に取ってみてください。
Celeina:『ぴあ MUSIC COMPLEX(PMC)』、ぜひチェックしてください。さあ、「FIST BUMP」はグータッチで繋ぐ友達の輪ということで、お友達をご紹介していただいています。どんな方をご紹介していただけますか?
古城:前に『ぴあ MUSIC COMPLEX(PMC)』にも出ていただいたことがあるんですが、映画プロデューサーの高根順次さんをご紹介できればと思います。すごく面白い方です。
Celeina:どんな方なんですか?
古城:ちょっと変な人ですかね。
タカノ:今のところ面白いと変な人という情報しかないですね(笑)。
Celeina:明日少し刺激的な時間になりそうですね……! 今日は編集者の古城久美子さんをお迎えしました。ありがとうございました。

GRAND MARQUEE

J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann