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円と直線を使うのは、着物を単なる衣服と捉えてもらうため
タカノ:佐藤さんが着ていた着物もすごく素敵だったんですけれども、高橋さんといえば円と直線のデザインが特徴的だと思います。そのデザインに至った経緯を伺ってもいいですか?
高橋:円と直線は、どこにでもあるモチーフだと思うんですけれども、制約のある要素の中で、無限の可能性を引き出すということと同時に、限られた中でも十分楽しく美しく生きることができるということを表現するために、今のスタイルを続けています。
そもそも何ものでもないものを描きたかったんですよね。何か意味がある柄や色を入れてしまうと、そちらに注目が集まってしまうので、着物を単なる衣服として捉えてもらうために、特に意味をもたない柄を目指しました。洋服の世界では当たり前に使われているドット柄を着物に使うことで、人々の感情に何も訴えかけないものにしたかったんです。
タカノ:すごいですね。意味性を排除するっていう意図があったんですね。
高橋:ドットの密度を変えるだけでも様々な雰囲気が出ますし、様々な表現ができるなと思って円をデザインに取り入れるようになりました。線については、着物の仕立てをすると直線が出てくるところから着想を得て、今は円と直線を使ってずっと表現を続けています。
タカノ:高橋さんのホームページもぜひ皆さんに見ていただきたいです。
Celeina:高橋さんの作品は、九重部屋や銭湯・黄金湯のブランディング、adidasやIKEAとのグローバルコラボレーションなどでも見られるので、皆さんも日々目にしていると思います。今日は貴重なお話ありがとうございました。さて「FIST BUMP」、グータッチで繋ぐ友達の輪ということで、お友達をご紹介していただいているのですが、高橋さんがご紹介してくださるのはどんな方ですか?
高橋:私のスタジオのすぐそばにある黄金湯という銭湯のオーナーの新保朋子さんを紹介します。
タカノ:仲良くなった経緯などを聞かせてもらえると嬉しいです。
高橋:スタジオの徒歩圏内で銭湯を経営されていて、共通の友人を通じて仲良くなり、家族ぐるみでお付き合いし始めました。黄金湯が老朽化でリノベーションしなければいけないというタイミングでご相談を受けて、私がロゴマークも含めてブランディングとクリエイティブディレクションを任せていただいています。
タカノ:黄金湯のロゴマークが大好きで、ロンTと帽子を持っています。
高橋:ありがとうございます。
Celeina:明日は黄金湯の新保朋子さんに繋ぎます。今日お迎えしたのはアーティストの高橋理子さんでした。ありがとうございました。

GRAND MARQUEE

J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann