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KISSのレコードジャケットに衝撃を受けた幼少期
Celeina:先ほど、『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』の依頼を受けた時、嬉しいの最上級という言葉がありました。土井さんは、昔からSFがお好きだったのでしょうか?
土井:小学生ぐらいの時に、日曜日の昼下がりにやっていた番組で、海外映画を紹介するコーナーがあったんです。10分ぐらいの短いコーナーでしたが、それが1週間の中で1番楽しみな時間でした。毎週、紙と鉛筆をスタンバイして観ていて、海外映画の情報に触れて、絵を描くみたいなことにすごいエネルギーを使ってやっていたんです。今思えば、それがきっかけだったのかなと思っています。
のちに調べたら、映画を紹介していたのが福田一郎さんという音楽評論家の方だったんですが、その人は、The Rolling Stonesやマイケル・ジャクソンとマブダチだったらしいです。その方の映画紹介が、僕にとって初めての世界との繋がりでしたし、そこでSFやアートみたいなものにも触れてきたのかなと思います。
タカノ:原体験として、そういう経験をされていたんですね。土井さんはジャケットのアートワークもされていますし、色々繋がってきます。そして、幼少期にはKISSのレコードジャケットにすごくインパクトを受けたと聞いています。
土井:僕の兄がレコードをいっぱい持っていて、その中にKISSのレコードもあったんです。小学生だった当時、30cm正方形のアナログのLPジャケットって、迫力があって結構大きいものに見えていました。そこに、KISSのメイクをしたバンドメンバーがイラストレーションで、禍々しい雰囲気で描かれていて、見入ってしまいました。その当時はウルトラヒーローや戦隊シリーズの悪者や怪獣、怪人にカッコよさを感じていたので、その延長で、KISSをカッコいいと思っていたのかもしれないです。そのKISSのレコードジャケットを見た頃は、デザインやアートという言葉を知りませんでしたが、将来はレコードジャケットを作る大人になりたいと思いました。
タカノ:KISSもそうだと思いますが、SF的な世界観といった日常生活から解離したものに惹かれるんですか?
土井:普通だったら、野球とか運動だと思いますが、そういう方向じゃなかったみたいです。
Celeina:さて、「FIST BUMP」はグータッチで繋ぐ友達の輪ということで、お友達をご紹介していただいています。どんな方をご紹介していただけますか?
土井:飯田昭雄さんという古くからの友人であり、時代の面白いところにいる方です。1番エッジなところにいるみたいな印象を持っています。最初は本のエディターとしてお仕事させていただきましたが、他にも広告の仕事や震災復興の時の活動を、エディター的なポジションで行なっていて、今は長野県の湖のほとりに住んでいらっしゃいます。それもすごく実験的な生活ですごく楽しそうなので、ぜひ遊びに行きたいなと思っています。そう伝えておいてください(笑)。
タカノ:わかりました、伝えておきます(笑)。
Celeina:明日も楽しみです。今日はSF小説の装丁デザインを手がけるアーティストの土井宏明さんをお迎えしました。ありがとうございました。

GRAND MARQUEE

J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann