グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。
5月14日は、リメイクブランド「途中でやめる」のデザイナー・山下陽光さんからの紹介で、ブランド「TARZANKICK!!!」の森田文明さんが登場。個性的なデザインの魅力や、手縫いにこめた思いなどについて伺いました。
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前衛的なデザインの服を手縫いで作る
タカノ(MC):「途中でやめる」の山下さんとはどういう繋がりだったんですか?
森田:もともとお互いのことは知っていました。でも交流がないみたいな期間が10年くらいあったんですが、僕が展示を見に行って、一緒にポップアップをやったり飲みに行って仲良くなりました。
タカノ:そこからお友達になったんですね。
森田:本当に、師匠のような存在です。
タカノ:確かに親和性を感じるような気がします。今日もお洋服がとてもカラフルでおしゃれです。
森田:全部手縫いなんです。このトップスはクラブとかに行くと、ピカピカして光るんですよ。
タカノ:服にいろんな要素が入っていて面白いですね。スパンコールが散りばめられていたり、目玉やワンちゃんの柄が入っていたり。森田さんの髪型もユニークです。
森田:このモヒカンは14、5年ほど自分で切っています。昔美容院に行っていた時に、シャンプー台に頭を置いて気を失ったことがあるんです。それ以来、美容院が怖くなってしまって。あと僕は天然パーマで、担当の美容師さんが変わると、うまく理想の髪型を伝えられないんですよね。だったら自分でやろうと思って、手入れが簡単なモヒカンスタイルに落ち着きました。
タカノ:モヒカンが簡単なんですね(笑)。
Celeina(MC):お髭もこだわりがあるんですか?
森田:それが特にないんです。こんな人いないかなと思って伸ばしています。すごくうちの妻に嫌がられているんですけど。
Celeina:いや素敵ですよ。1度会いしたら絶対に忘れないですよね。
タカノ:今日はお土産も持ってきていただいてありがとうございます。
森田:口から吐瀉物が出ているクマさんをプリントしたTシャツです。
タカノ:お口からキラキラしたものがね(笑)。
Celeina:最初に見た時に犬かなと思いました。
森田:クマさんなんですけど、僕が犬が好きなので、描いているうちにワンちゃんぽくなっちゃうんですよね。
Celeina:うちの愛犬のビションフリーゼに似ているから気になってしまいました。
森田:僕もビションフリーゼを飼っていました! 全然懐いてくれなかったんですけどね。
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GEZANのイーグル・タカの『フジロック』衣装も担当
タカノ:「TARZANKICK!!!」のInstagramも拝見しました。デザインが前衛的で面白いです。
Celeina:GEZANのイーグル・タカさんに衣装提供もされているんですよね。
森田:2023年の『フジロック(FUJI ROCK FESTIVAL)』でも着ていただきました。
タカノ:森田さんご自身もすごくアーティストっぽいです。
Celeina:ブランドのスタートはいつ頃だったんですか?
森田:2006年頃で、もともとは古着屋さんに勤めていました。その後、痔の手術で入院していたんですけど、手術で下半身麻酔をしたんです。下半身だけ感覚がない状態で上半身が元気なので、手術をしている人たちと談笑しながら手術を受けるすごい状況だったんですよ。
タカノ:これ何の話でしたっけ!(笑)
森田:そういった経験を経て、楽しいことって面白いなと思ったというか。僕が独立して古着屋をやるとなった時に、ただ古着屋をやるんじゃなくて、楽しい下々のものをミックスして展開したら、これまでにない古着屋になるんじゃないかと思ったりしていました。
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手縫いなら1つの線に感情のストーリーを生み出せる
タカノ:現在の手縫いという表現に至ったのはどういった経緯だったんでしょうか?
森田:僕は、マレーシアとかにあるジャングルに行くのが好きなんです。ジャングルに行った時に、そこらへんで拾ったものを縫い付けたりとかして、そこでポップアップも開けるなと、ふと思ったんです。針でツルとか草を縫い付ければ、臨機応変に服ができるのがいいなと思って。工場にオーダーして洋服を作っていた時もあったんですけど、結局ユニクロさんに勝てないなと思ったんですよね。比べられてしまうし、値段も10倍以上離れているみたいな。
でも手縫いでやれば、1本の線を縫うとしても、そこに「トイレに行きたい」とか「今はYouTubeを見たい」みたいな感情のストーリーが生み出せるんですよ。そうなると、職人さんにオーダーすることができなくて。一つひとつにストーリーを入れられると考えた時に、手縫いはすごくいいなと思ったんです。
タカノ:今着られているTシャツのタグまで、全部手縫いなんですか?
森田:そうなんです。ひどいメゾンマルジェラをイメージして縫いました。メゾンマルジェラのアイテムって縫い糸が4本あるじゃないですか。
Celeina:あのアイコニックなデザインですね。
森田:このタグをつけて展示会をやっていたら、知らないおばちゃんがやってきて、服を見た時に「何このひどい縫製」と言われて(笑)。でもそういう反応を求めていたので、願ったり叶ったりでした。
タカノ:昨日出演された山下さんの「途中でやめる」もですが、森田さんの生活とか人生のいろんなものがブランドに注入されている感じがすごく面白いですよね。山下さんと仲がいいのも納得がいくというか。
森田:まだ会って2年くらいなんですけど、ご本人だけじゃなく娘さんにもよくしていただいています。
Celeina:「TARZANKICK!!!」の今後の商品も楽しみですね。さあ「FIST BUMP」、グータッチで繋ぐ友達の輪ということで、お友達をご紹介していただいているのですが、森田さんがご紹介してくださるのはどんな方ですか?
森田:帽子ブランド「TONBOW」の須川達也さんです。ブランドを始めたばかりで拙い時でも、それを面白がって評価してくれて、お店に商品を置いてくださったりしていた方です。本当に長くお世話になっています。
Celeina:お会いできるのが楽しみです。今日お迎えしたのは「TARZANKICK!!!」の森田文明さんでした。ありがとうございました。

GRAND MARQUEE

J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann