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手紙で地道な情報集め、欲しいアイテムを手に入れるまで半年
タカノ:The Clashとの出会いを伺ってもいいですか?
高橋:中学の時にロック好きの友人がいて、教えてもらいました。聴いてみたら今まで聴いていた音楽とは違って「自分でも演奏できそうだな」と思ったんですよね。当時はうまくないとデビューできないと思っていたんですけど、うまくなくてもレコードを出して、日本人に届くくらい有名になるんだと。明らかに他のバンドと違いましたね。だから楽器を手に取るきっかけになりました。世界中でそういうことが起きたんだと思います。
タカノ:それがきっかけだったんですね。そこからThe Clashのアイテムを集めるようになったきっかけは別にあるそうですね。
高橋:家にあるレコードとレコード屋さんに売っているレコードで、The Clashのロゴの位置が上と下で逆になっているのを見つけちゃったところからですね。イギリス版とアメリカ版だと、位置が違うんです。ぱっと裏返してみたら曲数も曲順も違う。「もしかしたら色んな種類が出ているんじゃないか」と思って、探せば探すほど違うものが出てくるんですよ。
Celeina:当時はどういった場所で探していたんですか。
高橋:当時はインターネットがないので足で探すしかなくて、レコード屋さんですね。あとは海外のレコードを持ってそうな人に手紙を書いていました。
Celeina:手紙!? どうやってその住所をゲットするんですか?
高橋:『レコードコレクター』という雑誌があって、ディーラーさんの住所が載っているんですよ。そこに拙い英語で「アイウォントディス、ハウマッチ」と書いて出して。そうすると2〜3週間後に返事が来て、値段が書いてある。国際電話は怖くて使えなかったので、ひたすら手紙のやり取りでした。だから本当に欲しいものを手に入れるまでは、いつも半年ぐらいかかったような気がします。
Celeina:すごく大変ですね。
タカノ:でも一つひとつのアイテムに想いが乗りますね。
高橋:時間がかかった分、大事にしたいです。だから売れないですね。
タカノ:家には何枚ぐらいのレコードと、どれくらいのアイテムがあるんですか?
高橋:本には250点載っているんですけど、バッチやステッカーなど細々したものも合わせると、おそらく全部で3000〜4000点くらいはある気がします。空いている部屋を1室使って、The Clash部屋みたいにしています。