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歴史のある「流し」の文化を大きくするため、流しの3団体で「全日本流し協会」を設立
タカノ:僕は流しの歴史についても気になっています。いつ頃から始まったものなんですか?
パリ:2つの説があります。まず1つ目は、江戸時代にあった新内流し。歌舞伎のお囃子として三味線を演奏されていた新内さんという方が、本来は舞台でやるんですが、遊郭の方に歩いて行って、三味線の演奏を始めたんです。その方がすごく人気になって、新内流しという形で、以後語り継がれて残っていくんですね。遊郭の部屋からリクエストをもらって「上がっておいでよ」と言っていただけるのを外で待つみたいな。それが流しという言葉としては、最初みたいです。
2つ目は、明治時代にいた添田唖蝉坊という方が、新聞の内容を皮肉ったことを外で歌いながら訴えていたら、カリスマ的人気になって、弟子とかも出てきたんです。社会運動のようなところから始まったみたいです。
タカノ:そんな歴史があったんですね。そして、去年パリさんは流しの団体も作られたと聞きましたが、これはどういうものなんですか?
パリ:まず2014年に「平成流し組合」という流しのグループを作っていて、それは音楽中心の流しのグループで65名ぐらいが所属しています。そして、去年作ったのが「全日本流し協会」です。
実は関東を中心に、3つぐらいの大きな流しのグループがあるんです。1つ目が「柏流し」という柏でやっているグループ、2つ目が「YOI×芸」というのれん街や横丁といったエリアを中心にやっているグループ、そして、3つ目が僕の作った「平成流し組合」という恵比寿横丁や歌舞伎町タワーでやっているグループです。その3つが一緒になって、これからもっと業界を大きくしようということで、協会を作りました。
タカノ:協会全体でいうと、どれぐらいの人数になるんですか?
パリ:200人ぐらいですかね。ただ、必ずしも全員が音楽関係の流しをしているんじゃなくて、大道芸やお笑い、マジック、それから最近は似顔絵も。あとは、これからマッサージも入ってくるんじゃないかと。
タカノ:マッサージも! いいですね。
Celeina:飲みの場がすごく楽しくなりますね。では最後に、いわゆるライブと比べて、流しの面白いところを教えてください。
パリ:やっぱり読めないところですかね。予定調和はないので、どんなベテランの流しでも、初対面の人に会うことになるし、アウェイの場なんですよ。それで相手がめちゃくちゃ喜んでくれたりするのが、すごくリアルなんですよね。 個人的に、そういうところが楽しいと思っています。
タカノ:一期一会ですもんね。
Celeina:さあ「FIST BUMP」はグータッチで繋ぐ友達の輪ということで、お友達をご紹介していただいているのですが、どんな方をご紹介いただけますか?
パリ:『恵比寿新聞』という地域のWEB新聞がありまして、この創始者であり編集長の高橋ケンジさんです。
Celeina:一言で表すと、どんな方ですか?
パリ:恵比寿の街の応援団団長かな。
Celeina:ありがとうございます。明日は『恵比寿新聞』の編集長・高橋ケンジさんに繋ぎます。「FIST BUMP」今日はギター流しのパリなかやまさんをお迎えしました。ありがとうございました。

GRAND MARQUEE

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ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann