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諸行無常や無、ゼロといった概念を、美術の文脈で実践する
Celeina:既存の意味からの解放を、身をもって実践していますよね。
田中:そうです! お2人ともすごく理解が早いです。
Celeina:ありがとうございます。無意味に向かっていける素質がもしかしたらある?
田中:本当はみんなあると思うんですけどね。
Celeina:確かに田中さんの言う通り、みんなどこかに隠しているものがあって、田中さんはそれを解放しているような気がします。
田中:国数英や体育、音楽、美術のようなものの1つとして「無意味」のジャンルがあれば面白いのかなと。なので最近では、「無意味塾」という講義もいくつかの学校や大学でやっています。
Celeina:日本の根底にある「無」の考え方から派生しているということですか?
田中:それもありますね。日本人は、諸行無常や無、ゼロといった概念を重視していると思うんです。それを美術の文脈で実践するとこうなります、というのが、面白くてやっています。
タカノ:変なこと言っていいですか。無意味について話すことってすごく意味があるなと思って。
田中:みなさんにたまにそう思われます、し、でも、後々寝る時にやっぱり無意味だったと思う気もしますよ(笑)。一瞬すごく意味があるような感じがしてしまうけれど、後々考えると「あの時間、なんだったんだろう」となることも多いですね。