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大衆音楽「ポンチャック」を再構築するムーブメントに注目
Celeina:内畑さん的に、最近の韓国の音楽シーンで注目している新しいムーブメントはありますか?
内畑:私はメインストリームのものをパッと言えないんですけど、NewJeansの楽曲をプロデュースされている250(イオゴン)という方が、楽曲プロデュースの他にソロ活動もされていて、そのコンセプトが韓国の大衆音楽のポンチャックなのが面白いなと思っています
タカノ:長距離ドライバーとかが聴いたりする。
内畑:そうです。よくご存知ですね。
Celeina:以前、この話題を少しだけ話しましたよね。
タカノ:僕も250さんのソロが好きで聴いているんですよ。
内畑:最高ですよね。
タカノ:センスがすごくいいですよね。そこに注目したのか、みたいな。
内畑:ポンチャックとか、歌謡曲になるとトロットという言葉に変わるんですが、それの根底にある「ポン」という、音楽の感情的な部分に、ノスタルジックさやちょっとしたチープさがあるんです。今まで、ポンチャックをモダンにアップデートしてきたアーティストはいるんですけど、250は、チープさや自分が聴いてきたものを直球に受け止めて、ソロアルバムで再構築したんです。
ポンチャックは、私がよく遊んでいるようなアンダーグラウンドシーンでもDJでミックスする子が増えてきています。自分たちが幼い頃に聴いてあまりちゃんと受け止めてなかったり、当たり前すぎて今ピックアップする音楽じゃないと思ってきたりしたものに、もう一回向き合って、今の自分たちがやっている音楽に再解釈として落とし込むというのは、メインストリームでは250を筆頭に行われているし、アンダーグラウンドでも、Techno gaksuliという子がテクノとポンチャックを組み合わせたような音楽の活動をしているんです。
Celeina:テクノ✕ポンチャック。
タカノ:気になりますね。
内畑:それはムーブメントの1つかなと思います。
タカノ:Techno gaksuliの曲を用意していただいているとのことで、聴きたいと思うんですが、内畑さんに曲紹介をお願いしてもいいですか?
内畑:それではお聴きください。Techno gaksuliで”Jjam-bbong”。