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何でもないものに価値を見出していくのが面白い
Celeina:今日はスタジオに岩屋さんが制作されているスクラップブックをお持ちいただきました。


タカノ:まず1ページ目からチュッパチャップスのパッケージということで。
Celeina:このスクラップブックがインスピレーションの源になっているということですか?
岩屋:まさしくアイデア帳ですね。日々何でもないものをたくさん集めています。


タカノ:1個1個話を掘り下げながら進めたいところではあるのですが、時間が足りないです。
Celeina:これはアメリカのトイザらスのレシートですか?
岩屋:そうですね。それはレシートや伝票だけを集めているブックですね。
タカノ:これはアメリカ版のロト6ですかね?
岩屋:アメリカに行ったときに拾ったロト6の記入表です。
Celeina:飛行機のチケットなども収集されていますが、フォントなどが気になるということですか?
岩屋:チケットとかは作為的なものではないじゃないですか。作品として作られていない何でもないものに美しさを感じるというか。河原に落ちていた綺麗な石を拾うような感覚で、毎日作為のないものを沢山集めているんです。
タカノ:面白いです。恣意的に何かを狙って作ったものではない方が、意外と美しさが宿っていたりするみたいな。
岩屋:やはり価値のないものに価値を見出す楽しさがあるなということは感じています。
タカノ:やっぱり着眼点がすごいです。僕が見ているやつは、出前一丁の蓋のパッケージとか出てきました。
岩屋:これ、イギリスの出前一丁なんです。
タカノ:これイギリスのやつなんですか? めちゃめちゃ日本語で「出前一丁」と書いてある。すごく面白くてもっと見ていたいです。スクラップブックは日常的にパラパラめくったりして、インスパイアを受けたりしているのでしょうか?
岩屋:日常的に見ていますね。デザイナーの目線から見た時に、何か価値を見つけたいという気持ちもありますし、評価されていないものを発掘してきて収集することによって見えてくる美しさがあったり、価値のないものに価値を見出していくというのが面白いんです。