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スタジオカラーの監督・映像ディレクターの吉﨑響は、好きと努力を突き詰めた

2024.1.4

#ART

森本晃司への弟子入りは直談判

Celeina:オタクの世界に足を踏み入れたきっかけはありましたか?

吉﨑:ダンスミュージックがすごく好きで、1995年に友達の誘いで『Natural High!! ’95』という日本初の野外レイヴパーティに行ったんです。そこでケン・イシイさんのステージの映像で”Extra”のミュージックビデオが流れていて、すごく衝撃だったんです。これまで見てきたアニメと全然違うので、アニメの概念がすごく変わってしまって、「これはやばい」と衝撃を受けてからは、どっぷりテクノの世界に入っていきました。

タカノ:森本さんに弟子入りをされたきっかけやエピソードはありますか?

吉﨑:森本さんのことを雑誌などで調べていて、出入りしている八王子のタイ料理屋さんを見つけたんです。そこに森本さんはいなかったのですが、店長さんが「今度紹介してあげる」と言ってくれて、紹介してもらいました。森本さんを真似したイラストばかり描いていたので、それを見せて「弟子入りさせてくれ!」とずっと言っていました。

Celeina:行動力がすごいですね。エネルギーはどこから来るのですか?

吉﨑:分からないですけれど、当時はそれしか見てないという感じでした。

Celeina:好きを突き詰めていらっしゃったのですね。

吉﨑:そうですね。嫌いなことをやりたくないだけとも言えますね。絞っていくと、もうそれしかない、見つけた! という感じです。

タカノ:全ての原点は、”Extra”のミュージックビデオを観たところですよね。そこから、テクノの世界や音楽、カルチャー、アニメーションにどっぷり入っていったわけですが、この入り方がすごく深いんですよ。のめり込むコツはありますか?

吉﨑:なりふり構わずだったので、コツはわからないですね。本当に好きという気持ちだけだと思います。 

タカノ:カルチャーに対してはいまだにですよね。

吉﨑:おじさんになっちゃったんですけど、抜け出せない。

タカノ:庵野さんのお名前も先ほど出ていましたけれども、『新世紀エヴァンゲリオン』が好きで作品に関わり始めたのが、感慨深いですよね。

吉﨑:感慨深すぎますね。最初にタイ料理屋さんで出会ったのは森本さんじゃなくて、当時『新世紀エヴァンゲリオン』を作っていた会社、ガイナックスの当時の社長の山賀博之さんでした。山賀さんとたまたま相席だったんですけど、絵を見せたら「面白いからうち来なよ」と言ってもらいました。

僕にとって、山賀さんはアニメの世界に招き入れてくれた人ですね。最初は、『新世紀エヴァンゲリオン』を作っている会社だとしか思っていなかったんですが、巡り巡って十数年経って、その後時間を経て、庵野さんに拾ってもらって『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの制作に関われているのは、本当にご縁だと感じます。。

タカノ:好きだけではなく、ちゃんと才能や実力を認められてというストーリーですね。まだまだお話を伺いたいんですが、ここで1曲お送りしたいと思うのですけれども、吉﨑さんがこの時間にみんなで聴きたい曲を選んでもらったんですが、どんな曲でしょうか?

吉﨑:先ほどからお話に出ている森本師匠のミュージックビデオ、ケン・イシイさんの”Extra (Video Edit)”です。

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