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キャラクターが笑わない理由
タカノ:あと気になってる点があって、かえさんが描くキャラクターってすごく2次元的で可愛いキャラクターが多いんですけど、みんな笑ってないんですよね。こだわりがあったりするんですか?
田中:自分の笑った顔が嫌いすぎて、笑った絵を描けないんです。アイドルさんとかのグッズを作るときとかは笑顔で描くこともあるんですけど、自分が描いている原画とかではもう一切笑わせないようにしてますね。コンプレックスをそのまま反映しているんで、何の解消にもなってないんですけど、多分今後も笑うことはないと思いますね。
タカノ:でもそれが1つのオリジナリティといいますか、かえさんのキャラクターが何を考えてるか分かんないから、こっちも想像して引き込まれるポイントでもあるのかなと思いました。
田中:笑顔の絵って怖くないですか?
Celeina:そう言われるとまた違ったように見えてきますよね。笑顔の絵もじっくり見たくなっちゃう。
田中:笑顔の絵、絶対怖いと思いますよ。絶対笑ってないほうがいいと思います。
タカノ:ちょっといろんな作品の見え方が変わるきっかけになったから面白いですね。あとはかえさんが影響を受けた作家さんはどなたですか?
田中:プロフィールとかにも入れてるんですけど、手塚治虫さんとか、吾妻ひでおさんとか。
タカノ:『失踪日記』。
田中:そうですね。私は『失踪日記』じゃないほうから入ってて、もっと普通の漫画を描いてらっしゃった時期があるので、そちらの漫画の方が好きなんですけど。
Celeina:結構オールドスクールですね。
田中:親の影響とかもあるんですけど、自分で掘っていって結局たどり着いたのが吾妻先生と手塚先生という感じです。
タカノ:でもなんか、作風にDNAを感じますね。まだまだお話聞いていきたいんですけれども、ここで1曲挟みましょうか。かえさんに、この時間にラジオでみんなで一緒に聴きたい曲を選んでもらったんですけれども、どんな曲でしょうか。
田中:トラヴィス・スコットさんの”CIRCUS MAXIMUS”という曲です。『Utopia』というアルバムに入っているんですが。
Celeina:ここまで話がいろいろ来て、トラヴィス・スコットに着地するんですね。
田中:トラヴィス・スコットにはまったのも、ファッションからなんです。「Cactus Jack」という素晴らしいブランドをやっているんですけれども、今は本当にCactus Jackが私の中で最先端にありまして、音楽もいろいろ聴いている感じです。
タカノ:それでは聴いてみましょうか。