グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。
9月21日は、兜町のナチュラルワイン専門店「HUMAN NATURE」の高橋心一さん、ミカチューさんからの紹介で、兜町のイノベーティブフレンチ「Neki」のシェフ、西恭平さんが出演。ミシュランガイド東京でビブグルマンも獲得した西さんに、シェフを志したきっかけや「Neki」という名前に込めた想い、世田谷代田にオープンした「songbook」などについて伺いました。
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フランス料理のカルチャーを身近に
Celeina(MC):西さんはシェフとして素晴らしい経歴をお持ちですけれども、西さんがシェフを志したきっかけは何だったんですか?
西:ありがとうございます(笑)。僕は父親も祖父も曾祖父も料理人なんですよ。家系が料理人なんで、自然と料理の道に入った感じです。
Celeina:小さいときから、料理とかは?
西:いや、料理人になりたいとか最初から思っていたわけじゃないんですけど、進路を考えたときに、ずっとそういう料理を見ていたので、これは僕もやりたいなって思いました。
タカノ(MC):お父様もフレンチだったんですか?
西:フレンチとか……。ホテルですね。ホテルで、いろいろ全般にやっています。
Celeina:すごい。我々も家でお料理はするじゃないですか。ただ、プロのシェフとしてのお料理と、家庭でやるお料理って、全然レベチじゃないですか。西さん、お家でご自身が召し上がる食事は作られますか?
西:僕は家ではあまりやらず、妻が作ってくれています。人が作ってくれるものを食べたいんですよね(笑)。
タカノ:(笑)。そうなりますよね。
Celeina:仕事でお料理をたくさん作っていらっしゃると。そしてNekiは、「イノベーティブフレンチ」ということですけれども、改めて、このイノベーティブフレンチって、どういったジャンルなんでしょうか?


西:僕、イノベーティブって自分で言った覚えがあんまり無いんですけど、出汁などの日本の調理法をフランス料理に取り入れたりしていて、昔のフランス料理には無かったものなので、多分イノベーティブって感じなのかなとは思いますけど。
タカノ:オルタナティブみたいな。
西:わからないですけど、枠にとらわれないという感じかなと思っています。
Celeina:ちなみに、お店の名前の由来は何なんですか?
西:僕、京都出身なんですけど、「ねき」って、山陰地方とか関西の方で使われていた「近くに」とか「そばに」とかっていう意味なんですね。「neighbor」みたいな。僕のおばあさんとか、おじいさんが使っていた言葉で、ちょっと思い出して、そういうneighbor的な存在になれたらと思って作りました。
Celeina:フランス料理って、neighborというよりは、スペシャルみたいな感じがありますけど、敢えてそこはneighborっていう意味でつけられたんですかね。
西:そうですね。敷居が高くなりたくなかったので。もっとフランス料理とか、そういうレストランのカルチャーを身近に感じてもらいたいなっていうのがあって、それでNekiって言葉にした感じです。

Celeina:なるほど。ちなみに、どんなお料理を出されているんですか?
西:フレンチをベースにしているんですけど、日本国内の農家さんとか生産者さんから食材を届けてもらっているので、それを、あまりゴチャゴチャしすぎずやっている感じですね。できるだけ素材を重視していって。
Celeina:素材集めも結構、大事そうですね。
西:そうですね。だから、いろいろな人のところに行ったりして。農家さんのところへ行かせてもらったり、一緒にお話聞いたり、お野菜を収穫させてもらったり。そういうのをやって、お取引させてくださいみたいなところが多いですね。
Celeina:西さんご自身が?
西:僕が行ったり、スタッフと一緒に行ったり。
Celeina:一番、最近行かれたのはどこですか? 印象に残っているところとかでも。
西:ちょうどオープンする前に、高知県の中里自然農園さんっていうところに行ったんですけど、いろいろお話を聞いて、オープンするので是非お願いしますということで、やらせてもらったという感じです。
タカノ:Nekiに行ったら、これ食べてほしいっていうおすすめメニューはありますか?
西:2ヶ月ぐらいで変わっちゃうんですよね。季節によって、いろいろ変わっちゃうので、そのときのおすすめになってしまいます。
Celeina:行く度に新しい料理が味わえるんですね。
タカノ:今の季節はどうですか?
西:夏の終わりですよね。キノコとか芋系とかキクラゲとか、その辺も出てくると思うんで。食材が豊富になって美味しいと思います。
Celeina:行きたくなってきちゃった。
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世田谷代田に新たに「songbook」をオープン
Celeina:Nekiがあるのが兜町ということですけれども、兜町は最近、面白い店が続々オープンしていますが、兜町にお店を開こうと思った経緯は何だったんですか?
西:元々は知り合いに声かけてもらったんですけど、前に働いていたお店を辞めて、そろそろ独立しようかなと思っていたタイミングで、ちょうど兜町の話をもらって。実際、見に行って、本当に何も無かったので、そういうところにいろいろな人が集まって、新しくシーンを盛り上げるっていうのが面白そうだなと思ってですね。
タカノ:いいですね。ゼロからカルチャーを作っていくというか。
Celeina:そして、昨年は世田谷代田にも新しいお店「songbook」をオープンされたということで。どんなお店になっているんですか?
西:こっちは、もっとコンパクトなお店というか。席数も少なくて、ピザ窯があるんで、そこで薪火を炊いて料理するとか。
タカノ:いいですね。
Celeina:本当に美味しそう。そして、お店のお名前songbook、ちょっと音楽的要素も感じるんですけれども。
西:これは好きなアーティストの写真集からつけたんですけど、そのコンセプトが再構築とか編集みたいなことだったので、そういうのが料理やレストランとして表現できたらいいなという。いろいろな要素を組み合わせて、僕のフィルターを通してみんなに提供できたら良いなというので。
タカノ:店内の音楽、やっぱりこだわりが?
西:そんなに音楽に詳しい訳ではないですけど、好きなんで、レコード買って、それをかけています。
Celeina:レコード! 上品……!
タカノ:レコードだと、替えたりとか大変じゃないですか?
西:スタッフのみんながやってくれています。
Celeina:いいですね! 音楽にもこだわりをお持ちの西さんですけれども、ここで1曲お送りしたいんですが、西さんに選んでいただきました。どんな曲ですか?
西:デュヴァル・ティモシー(Duval timothy)というロンドンのアーティストですね。アフリカにルーツがあるピアニストの方で、その方がvegynっていうロンドンの音楽プロデューサー / DJと一緒にやられてる曲です。
Celeina:曲紹介お願いします。
西:Duval timothy , vegynで“LIKE”。