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『エミール・ガレ:憧憬のパリ』展レポート。故郷との関係に揺れるガレの実像を知る

2025.3.25

#ART

ガレ20代、父の背中越しに見た万博(1867年)

ゴブレット『ジャック・カロの人物画』エミール・ガレ 1867〜76年、サントリー美術館蔵(菊地コレクション)

父親の手伝いで万博に参加していた頃、ガレ20代の作品、ゴブレット『ジャック・カロの人物画』だ。透明なガラス地に「エングレーヴィング」と呼ばれる当時広く行われていた彫りの技法で装飾を施し、さらに金彩で仕上げている。形状も伝統的なゴブレットの形を踏襲していて、まだまだガレの個性は影を潜めている、と言えるかもしれない。ちなみに中央の楽器を演奏する男はガレと同じナンシーの銅版画家、カロの絵をモチーフにしているという。早くもガレの地元愛を感じるポイントである。なおこの年の万博でガレの父は、クリスタルガラス、高級ガラス、ステンドグラス部門で選外佳作賞を受賞している。

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