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全世界に待ち望まれた再会
ウルヴァリンとデッドプールは、ヒーリングファクターの提供元と移植先であるだけでなく、元傭兵、元チームX、元デパートメントK、そして両者ともカナダ出身という幾つもの共通点が、2人のキャラクターの絆を強く結び付けている。その上、原作での繋がりを更に強く太いものにしたのが、前述した映画『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』である。
この作品のストーリーに於いて、デッドプールことウェイド・ウィルソンは原作とは異なり、ウルヴァリンと共にチームXに所属している。そしてウルヴァリンがチームを抜けた後、ウェポンX計画の本拠地であるアルカリ湖でこの2人は再会する。しかしその姿は変わり果て、原作でも「口汚い傭兵」とニックネームが付けられるほどお喋りだったウェイドの口は縫合され、ウルヴァリンに「やっと黙ったか」と言われる。そしてコードネーム「ウェポンXI(ここではデッドプールとは呼ばれていない)」となったウェイドとウルヴァリンが戦うというクライマックスになっている。
しかし、大のコミックファンであり、デッドプールを演じたライアン・レイノルズは「あれはデッドプールなんかじゃなかった。ファンが望むデッドプールを見せたい!」と語り、自らがプロデューサーとなって資金、役者、スタッフを集めて、そこから実に7年後、映画『デッドプール』の第1作目を公開するに至っている。そして、映画の中で、X-MENユニバースの看板であるウルヴァリンをいじったメタなネタが幾つも披露されたことで、ファンの間では、2人の再会を望む声が高まっていった。ちなみにヒュー・ジャックマンと、ライアン・レイノルズは実生活でも深い親交を持っている(ダサセーターで検索推奨)。