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ドラマ『ちょっとだけエスパー』が描く「世界ではなく“誰か”のために」の罪と正義

2025.12.16

#MOVIE

©テレビ朝日
©テレビ朝日

放送開始前から、脚本:野木亜紀子×主演:大泉洋というドラマ好き垂涎の組み合わせが話題となっていた『ちょっとだけエスパー』(テレビ朝日系)がいよいよ最終回を迎える。

ちょっとだけエスパーとして世界を救うはずだった「Bit5」が、実は、ボスたる兆(岡田将生)による過去の改ざんに利用されていたことが判明したドラマ後半。

SF要素も加わった異色のラブロマンスについて、前半を振り返った記事に続いて、ドラマ映画ライターの古澤椋子がレビューする。

※本記事にはドラマの内容に関する記述が含まれます。あらかじめご了承下さい。

大切な人を救いたい。想いが際立ち始めた後半

ドラマ後半、「ノナマーレ」社長の兆(岡田将生)の目的が明らかに©テレビ朝日
ドラマ後半、「ノナマーレ」社長の兆(岡田将生)の目的が明らかに©テレビ朝日

物語の全貌が徐々に明らかになってきた『ちょっとだけエスパー』。

ささやかな超能力を身につけた人物たちによる小さな物語として始まった本作だったが、第6話以降は、彼ら一人ひとりの大切な人を救いたいという切実な想いが、際立ち始めた。

第1話で「ノナマーレ」社長の兆(岡田将生)が語っていた「世界を救う」という言葉に対して、全世界の危機を回避するかのような壮大なイメージを持った視聴者も多いのではないだろうか。しかし、第8話まで見てきて思うのは、個人にとっての「世界」とは、大切な人と過ごす何ということのない日常なのかもしれないということだ。ただただ、その世界を取り戻したい。他の人が犠牲になったってどうでもいい。自分勝手すぎる考えだが、兆の願いは切実だ。そして、その願いは一筋縄では叶えられないからこそ、悲しみがつのる。

『ちょっとだけエスパー』はSF的な世界観を通じて、大切な人との失われた日常とどう向き合うべきかを伝えようとしている。

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