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バンドでやりたいことは、世の中にある「微妙なグラデーション」の肯定
―最後に、今回のアルバムが、と言うよりはもっと大きな部分で、Laura day romanceと言うバンドはどういうことをしたいバンドなのか、この1年を通して見えたことはありますか?
鈴木:このアルバムもそうだし、自分らの活動を通して、「なにが言いたかったんだっけ?」ということを考えたタイミングがあったんですけど。
その時これかもって思ったのは「ただ世界にはたくさんの色がある」ということだったんですよね。微妙なグラデーションが世の中にはあって、その存在や、存在理由を、作品に映している気がします。そのまま存在できる世の中であるって、僕ら自身が自分たちの活動を通して思いたいし、それを見た人が、自分たちの人生の中でまた新しい動きを始められれば、それがアートの一番理想的な形だと思う。純度高く、そういうものを実現できていければと思います。この先も、できる限り大きく、すべての人に向けてそれを発信していきたいと思います。
礒本:僕たちができるのって、価値観や考え方の提案だと思うんです。それに触れる人の中で何かしら変化があると一番嬉しいし、そういうものを生み出したいと思っていて。僕たちの作品に触れて何かしら変化があった人たちの、新しい人間活動の出発点になれたらいいなと思います。そこは、芸術をやる身としては昔も今もこれからも変わらないことだと思いますね。
井上:私自身、「私はこれが伝えたいんだ」みたいな強いメッセージがあるわけではないけど、社会を生きる上でやはり思っていることはたくさんあって。でも、それを発することが政治的になってしまっては勿体ないなと思うんです。そもそも何かを世の中に発するってそれだけで凄く政治的なことだし、その上でアーティストは作品で伝えるのが、一番メッセージが強くなると思う。それを3人が、同じ方向を向いてやっていくことが大事だなと思います。さっき迅くんが言ったことも、私は「私も同じふうに思ってる」って思うから。それをちゃんとアップデートしながら、いろんな人に届くように、その方向を間違わないように活動していきたいなと思います。

Laura day romance『合歓る – bridges』

収録曲:
01. 何光年?|how far…?
02. ライター|lighter
03. 分かってる知ってる|yes, I know
04. プラトニック|platonic
05. ランニング・イン・ザ・ダーク|running in the dark
06. 肌と雨|skin and rain
07. 恋人へ|Koibitoe
08. making a bridge|橋を架ける
09. orange and white|白と橙
10. 後味悪いや|sour
配信リンク:
公式サイト:https://lauradayromance.com/
X:https://x.com/lauradayromance
Instagram:https://www.instagram.com/lauradayromance/