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自分の限界に自信を持つ
ーフリーランスという働き方だと、虚弱体質について書くのは、仕事への影響も考えて不安な部分もあるんじゃないかなと思いました。
終電:もともとはありました。すぐ体調を崩して仕事に穴を開けるんじゃないかとか思われたら損なので、あまり言わないようにしていたんですが、それでも吐き出さずにはいられなくて。それでXに少しずつ虚弱体質のことを書いていたら今に繋がって、むしろそれで仕事が増えたので、今は不安はないですね。
ー本の中で、「人並みの限界と比べてはいけない」と書かれていたところが個人的にすごく刺さりました。私はまだそこでもがいているところなんですが、週5でフルタイムで働くのが普通な世の中で、それができない自分に対する自責の念みたいなものが生まれたことはありますか?
人並みの限界と比べてはいけない。みんなこのくらい普通にやってるんだから、などと思ってはいけない。「みんな一日八時間働いているんだよ?」などと誰かに言われても、関係ない。人から見たら滑稽なほど浅瀬だとしても、それが確かに私の限界なのだ。
『虚弱に生きる』P.85
終電:昔はありましたね。ただ、その頃はまだ自分の限界を分かってなかったんです。「もっとやれるんじゃない?」「怠けているだけなんじゃない?」と思っていたから罪悪感もあったんですが、ちょっと忙しくなると体調を崩すというのを何年も繰り返していくうちに、本当にこのぐらいが私の限界なんだって自信を持てるようになってきて。そしたらまあ、仕方ないんだなって。
ーそれは、健康を失ったら元も子もない、みたいなところとつながっているんでしょうか?
終電:そうですね。あと、20代後半から健康のために色々と努力するようになったんですが、これだけやっても虚弱なんだと思うと、自分の限界に自信を持てるようになりましたね。
ー限界について自信を持てるというのは、すごいなと思いました。ここが限界なんだと思うのは怖い感じがして。
終電:確かに。一方で、限界を引き上げられるんじゃないか、と思っているというのもあります。なので、そういう希望を持ってやれることを探していますね。
ーなるほど。今はここまでだけど、これから先変わるかもしれない。
終電:そうですね。