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NEWS EVENT SPECIAL SERIES

かが屋・賀屋にとってのOasis、「異国」の兄弟喧嘩の仲直りを16年後マンチェスターで

2025.10.7

#MUSIC

Oasis復活の報からおよそ1年。ついにイギリス・カーディフ公演を皮切りに日本国外でのツアーが幕を開けた。10月には日本公演も控えている中、日本国内の夏フェスでもツアーのマーチをまとった人が多く見られ、日本からの現地参戦組も多く見られる。マンチェスター公演に参加したお笑いコンビ・かが屋の賀屋による現地参加レポをお届けする。

賀屋壮也 (かやそうや)
1993年、広島県呉市出身。お笑い芸人・タレント。東京学芸大学在学中にバイト先のコンビニで相方の加賀翔と出会い、2015年にかが屋を結成。2019年、2022年に『キングオブコント』決勝進出を果たしたほか、『第46回ABCお笑いグランプリ2025』でもファイナリストになるなど、数々のお笑いコンテストで活躍。個人としてもR-1グランプリ2021決勝進出を果たす。

賀屋少年にとって「遠い国のお話」だったOasisの解散。大人になった賀屋はイギリスへ

2009年、僕は16歳高校2年生だった。兄の影響でOasisを聴き始め、気付いたら登校中下校中犬の散歩中ずっと聴いていた。歌詞を見て、ほんまにこう歌っとんか? とか思いながら覚えた。暗記カードみたいに歌詞カードを見た。そして覚えた歌を、後ろに手を組んでねばっこく口ずさんだ。Wikipediaも読みこんだ。クラスで聴いているのはたぶん僕だけだった。それが嬉しかった。こんなカッコいいのを僕しか知らない、大好きなアジカンのゴッチも好きとインタビューで言っていた。後ろ盾もある。最高だ。カラオケで歌うと皆をびっくりさせちゃうので、1人カラオケでOasisを歌った。もしライブに行ってリアムに「お前も歌ってみるか?」と言われステージに上げられた時のために”Wonderwall”を練習した。『BECK』でそんなシーンがあったからだ、兆が一にもそんなことがあるかもしれない。

そんなバンドが解散した。びっくりした。Youtubeで繰り返し見たライブ映像、これを僕は生で観ることはできない。そうか、そんなこともあるか。伝説のバンドってそういう感じだもんな。これも『BECK』で読んだな。でも観たかったな。お兄ちゃんのギターぶっ壊すって何? ライブ直前でキャンセル? そんなんして誰かにめっちゃ怒られないのか? 色々思うことはあったが、それもどれも遠い国のお話だったので、変わらずそこからもずっと聴き続け、解散も正直ピンときていなかった。

上京してOasis好きの人と話をする機会も多くなった。その人たちはOasisを生で観たことがあって、会場まで向かうまでの興奮、Oasisが登場してからの熱狂、終わった後のエグい余韻、それらを伝えてくれた。話を聞いた後、Oasisを聴いて想像してみたがどうもピンとこなかった。こういったことを2年に1回くらい繰り返し2024年、Oasisが復活するというニュースが飛び込んできた。

「え? Oasis復活するの? え? Oasis生で観れんの? え? Oasis生で観れんの!?」となった。

そして、「あぁイギリスでやるのか、じゃあ無理か、日本にも来ないかな、ん、あれ? 俺大人だぞ? もしかしたらイギリスとか行ける? 無理じゃない? イギリス行けんのか俺!?」となった。

Oasis好きで仲良くなった映像制作会社ディレクターで僕の個人のYouTubeにも関わってくれているマサヤスさんとイギリス応募してみる? ということになった。販売当日、応募しようとスマホでサイトにいってみると300000人待ち。は? 30万人? やばすぎる。でも一応30万人待ちの列に並んだ。こりゃ無理だなやっぱ、と思っていたらマサヤスさんから連絡が来た。

「2枚取れました」

「……嘘だろ!? 行けんのおれ!? Oasis生で観れんの!?」となり、速攻で「行きますありがとうございます」と伝えてマネージャーさんにも連絡して1年後のスケジュールを抑えてもらった。

1年後のスケジュールを抑えてもらうって何!? 凄いことしてないおれ!? 興奮しっぱなしでマサヤスさんと喜びを分かち合った。

相方にも「こんなこと一生ないから行ってきたら?」という最高の言葉をもらった。しかし1年後、かなり先だ。

日々を過ごしながら時々、スケジュールのアプリを2025年の7月にぺぺぺぺぺっとスワイプさせて、くっきりと表示されている「賀屋Oasisライブ」を何回も確認した。そしてそのぺぺぺぺぺがぺぺぺぺになっていってぺぺぺになってぺになった。そしてぺをする必要もなくなった。やばいもう今月だ……どうする!? ずっと嘘みたいだった。

マンチェスターに到着。トイレの流すボタンのデカさにさえ興奮

当日、仕事を終えて羽田に向かいマサヤスさんと合流した。いいおじさんが2人ともツヤツヤしていた。海外に行くのも10年ぶり。興奮しないわけがなかった。14時間のフライトを終えあまり寝れず降り立ったイギリスの地、再合流したおじさん2人はあぶらのツヤツヤが強くなっていた。

我々はヒースロー空港からマンチェスターに向かった。翻訳機能を駆使して予約した列車に乗り込んだ。何回か乗り換えをしたのだが目的地があってることを確認するたびにおじさん2人はツヤツヤした顔を向かい合わせてガッツポーズをした。

賀屋のツヤツヤした顔、マンチェスターへ向かうイギリスの電車車内にて

マンチェスターピカデリー駅に到着すると、バカでかいポスターに写っているリアムとノエルが迎えてくれた。確実にウェルカムと言ってくれていた。観光客丸出しの僕は首からぶら下げたカメラでバシャバシャ撮った。マンチェスターの街並みは美しく、日本とは全く違い見るもの全てが嬉しかった。日本と違えば違うほど嬉しかった。タクシーに乗ったらすぐに運転手さんがおそらく友達と電話し始めた。オッケーオッケー! 日本ならバレたら即クビ! 最高! そこらじゅうでタバコを吸っている! 最高! そういう光景を見るたびに、僕はマンチェスターでOasisを観るんだ! という気持ちがどんどん高まっていった。

首からぶら下げたカメラでバシャバシャ撮る観光客丸出しの賀屋

ホテルに到着しチェックインする時、受付のお兄さんが「まさかOasisかい?」と聞いてきてくれた。僕らは「オフコース!!」と親指を立てた。

「日本からだと飛行機何時間?」

「14時間!」

『14時間!? Oasisを観るために!?」

「オフコース!! エコノミーシート!!」

「オゥ! クレイジージャパニーズ!」

めちゃくちゃいい感じで迎えてくれた最高の受付のお兄さん。クレイジージャパニーズはホテルの部屋に入り、色紙くらいのサイズのデカすぎるトイレの流すボタンを見てまた喜んだ。

賀屋を喜ばせた色紙くらいのサイズのデカすぎるイギリスのトイレの流すボタン

ここで1泊して次の日にOasisのライブだ。その日はOasisがファンであるマンチェスターシティの本拠地であるエティハッドスタジアムに行き、なんだかピンとこないイギリスのごはんを食べて、Oasisを聴いて過ごした。

いよいよOasis目撃の日。バシャバシャ撮ってたカメラが招いた災難

そしていよいよOasisを生で観る日の朝がやってきた。チケットを確認したらライブは15時スタート、早めの12時半くらいに会場のヒートンパークに到着しようという話になった。ホテルからヒートンパークは30分くらいかかるので12時ごろに受付に降りて受付のナイスガイお兄さんにタクシーを呼んでもらった。

「楽しんで!!」と声をかけてもらい僕はダブルグーで応えた。タクシーに乗り込み、街並みをカメラでパシャパシャしながら向かった。タクシーの運転手さんはまた友達と電話をしている。最高だ。だんだんと車が増えていき、Oasisグッズを身に纏った人々が増えていく。確実に近づいている。会場の近くで降ろしてもらい、歩いてゲートに向かった。天気も最高。気温は20度くらい。当たり前だが周りはイギリス人ばっかり、でも僕も皆と同じ目的、Oasisを観るために歩いている。マサヤスさんとワクワクしながら結構な距離を歩いた。距離など全く気にならなかった。

歩いていると非公式のグッズを売っているおじさんが声を張り上げていて、何人か普通に買っていた。あれ買う人いるんだ。最高だな。10分くらい歩いてウェストゲートと書かれている入り口に辿り着いた。もう大勢並んでいる。我々も最後尾に並んだ。あっという間に最後尾は最後尾でなくなっていった。5分後には我々の後ろにも長蛇の列ができていた。13時になりその列がゆっくりと動き出した。いよいよ入ることができる。列は動いては止まり動いては止まりを繰り返し、お酒の匂いと誰かの吸ったタバコの匂いがして時々観客が歌うOasisが聴こえてくる。14時くらいになり、セキュリティのゲートが見えてきた。やはり凄い規模で、100人くらいの警備員がライブの平和を守ろうとしている。しかし今の段階で14時? 大丈夫か? ライブは15時スタートじゃないのか? 間に合うのかな、まぁ流石に5万人規模だから遅れは出ているんだろうな、などと思いながら人の波に身を委ねた。

14時半ごろようやくセキュリティゲートに辿り着いた。ドキドキしながら電子チケットを見せて第一関門通過、荷物検査をして第二関門通過、無事入場! のはずだった。警備員のお兄さんが僕のカメラを指差して厳しい表情をした。あれ……嘘だろ……? トム・クルーズに少し似た警備員のお兄さんの表情は固かった。説明を聞くとプロフェッショナルカメラは持ち込めない、ということだった。

「車で来ているならカメラを車に置いてきてくれ」

「いや車では来ていない」

「ホテルに泊まっているのか?」

「ホテルに泊まっている」

「ではホテルに置いて来てくれ」

「!?」

会場に先に入ったマサヤスさんが心配そうな顔でこちらを見ている。どうにかならないかトム・クルーズに拙い英語で交渉した。だがトム・クルーズは「すまない……お前を入れたいのはやまやまなんだがこれはルールなんだ、そう、おれも歯車の一部にすぎないんだ……」という顔をしていた。

そして「ちょっと待ってくれ」と言って、他の怖い顔した上司っぽい警備員に相談してくれたのだが、その上司っぽい警備員も同じ顔をした。そしてその上司っぽい警備員がもっと上司ぽい警備員を呼んで話し合ってそのもっと上司っぽい警備員も同じ顔をした。その一連の警備員マトリョーシカは僕をホテルに戻ることを決意させた。結論、カメラを持ったままでは会場に入れなかった。優しすぎるマサヤスさんが一緒にゲートの外に出てきてくれ、一緒に戻ると言ってくれた。僕は「僕のことはいいからOasisを頼みます」というわけのわからないザコ名言を発してしまった。

マサヤスさんにはまた並んで入ってもらうことになってしまい(最悪)、僕はタクシーでホテルに戻らないといけなくなってしまった。片道30分、現在の時刻14:45、ライブは15:00スタート。終わった。絶望の表情でタクシーに乗っていた。行きとは打って変わって時間が過ぎるのが遅い。この時ぼんやりと友達と電話する運転手さんの後頭部を見ながら僕は思った。

「頼む、ギャラガー兄弟よ、ここで小競り合いを起こしてくれ、それも結局1時間後くらいには仲直りしてやっぱやるかってなるくらいの軽い小競り合いを。いままでいっぱいケンカをしてきたんだろう? そのくらいにケンカの調整はできるはずだぜ?」と。パニックになっていた僕は本気でそんなことを思っていた。

タクシーに乗る賀屋の絶望した表情

ホテルに戻ってきた。時刻は15:15。予定ならもう始まっている。顔面蒼白で戻ってきたクレイジージャパニーズを見た受付のナイスガイは心配そうに駆け寄ってきてくれた。3時間前はダブルグーをしてたやつがめちゃくちゃ落ち込んで帰ってきたのだ、なにかが起こったことが伝わるには充分だった。僕が事情を説明したら、彼はすぐにタクシーをまた呼ぶよと言ってくれた。マジでナイスガイだった。部屋に戻ってカメラを置き、スマホをチェック(僕のスマホは設定上海外ではWi-Fiのあるところでしかネットを使えない状態だった)すると、マサヤスさんからLINEが届いていた。

「Oasisまだ始まる気配ありません! 奇跡おこるかも!」

という内容だった。それと、これを再入場の時に警備員の人に言ってください、という今までに経緯をわかりやすくまとめた英文が送られてきていた。神おじマサヤスさん、僕は人に恵まれすぎている。その英文の入ったスマホを握りしめ、ナイスガイが呼んでくれたタクシーに乗り込んだ。ナイスガイは僕がホテルを出る時「良い1日を!!」と言って背中を強く叩いてくれた。涙が出そうになった。ていうかちょっと泣いた。

絶望する前の賀屋 inマンチェスター

タクシーが会場周辺にくると前よりさらに混んでいた。タクシーの運転手さんが「この混みようならもう歩いて行ったほうが早いぜ」と言ったので降りて走って会場へ向かった。なんと会場に近づいても音漏れは聴こえてこなかった。現在時刻16:00! 「奇跡的にまだ始まってないらしい! よしよしよしマジで小競り合ってる!?」と思いながら、ゲートを見つけセキュリティゲートに到着し警備員さんにマサヤスさんからもらった英文を話した。

すると「さっきそのやりとりをしたゲートに行ってくれ」と言われた。そう、ここはウエストゲートではなくサウスゲートだったのだ。急いでサウスゲートからウエストゲートに向かう。「チケットを見せた後につけてもらったこのリストバンドは何のためにあんだよ!」と思ったが全てはおれが悪い。唇をかみしめてウエストゲートに走った。

現在時刻16:15。ウェストゲートになんとか到着した。まだ音は聴こえてこない。マジか! 間に合うかもしれない! セキュリティゲートで警備員にマサヤス英文で説明をする。すると「さっき対応した警備員を見つけてくれ、そうじゃないとわからない」と言われた。おいおい待ってくれよ! こんな100人くらいいる中からさっきの人を見つけないといけない!? 最後の最後になんて過酷な試練なんだ!! まぁ全部おれが悪いんだけど!! ウォーリーを探せみたいになってしまった。あれってイギリスのやつだったっけ? マジでどうでもいい! 必死になって先程の警備員マトリョーシカの誰かを探した。

「いないか? いないか? あっ!!」

その時、トム・クルーズと目が合った。トム・クルーズはカメラのポーズを取ってくれた。彼だ!! さっきの警備員さん!! こっちです!! 必死に呼ぶと、警備員さんがこっちに来てくれて「さっきはすまない。おれもルールに従うしかなったんだ。なぜならおれは歯車の一つに過ぎないからさ」みたいな表情を見せた。

そして、会場に入らせてくれた。トム・クルーズは「楽しんで」と言ってくれて、握手を交わした。すると先程の警備員マトリョーシカが全員集合してくれて皆と握手をした。

トム・クルーズに「楽しんで」と言われた賀屋

皆口々に「ソーリー」と言ってくれて「楽しんで」と言ってくれた! 僕はイギリスってなんて良い国なんだと思った。優しい人ばかり。

「サンキューベリーマッチ!」と言って行こうとするとき1番上司っぽい警備員さんが指を2本立ててドラゴンボールの悟空みたいなポーズをしてくれた。本当にかっこよかった。本当にかっこよかった。急いでステージの方に向かうとすごい人混みだったがまだ始まっていない!

そして、ふとみるとマサヤスさんが奥の方で手を振っている! 「エクスキューズミー」と言いながら人混みを掻き分けマサヤスさんのところに最速で向かった。マサヤスさんところに着き、強く抱き合った。間に合ったのだ!! とても嬉しかった。この人混みからマサヤスさんをすぐに見つけ出せたのも奇跡的だった。感動の再会を果たし、あとはOasisが出てくるのを待つだけだ。

我々はいまかいまかと待ち構えていた。にしても現時刻16:45、開始予定よりだいぶ時間が経っている。え? 本当にケンカしてる? ちょっと待ってよ? よく見るとステージのアンプに日除けの銀色のシートが掛かっている。「これはもうしばらくはやらなそうだぞ? あれ?」 

Oasis登場前のステージ

するとOasisじゃない人達が出てきた。前座の方々のライブが始まったのだ。結論から言うとOasisが始まったのは20時過ぎで、チケットに書いてあったのは開演15時ではなくて開場15時だったのだ。2組目の前座であるThe Verveのリチャードが出てきたのを見てマサヤスさんと僕はそのことを悟った。

全然間に合ったんじゃん。

ただもうOasisを観れるのは確定しているおじさん2人、カメラの件もそうだけどもっと確認すれば良かったねと笑い合えた。本当にありがとうマサヤスさん。”Bitter Sweat Symphony”も聴けて豪華すぎるオープニングアクトが終わり、いよいよOasis登場を待つばかり。音響のチェックで出てきた人がボーカルのマイクのところでリアムと同じ後ろで手を組んだポーズでマイクチェックを行っていた。良いもん見れたな。

Oasisの登場を待つ賀屋

スタッフさんが全員はけ、オープニングの映像が始まる。大音量、大スクリーン、観客のボルテージが一気に上がる。そして、Oasisが登場した。僕は必死に目を凝らし肉眼で捉えようとした。遠くで小さくはあるが確実にリアムの顔を捉えた。かっこいい……。

現地時間7月11日に開催されたOasisマンチェスター公演の様子 /  ⒸBig Brother Recordings

印象は学生時代繰り返し見たあの時のリアムと一緒だった。ノエルは!? ノエルもかっこいい、ちょっとふっくらしたか? だがまたそれも良いな、黒い系統の衣装で揃えてるのか、くー! かっこいいおじさんになっているOasisに感動した。まもなく1曲目“Hello”のリフが会場に響いた。これから聴こえるであろうリアムの歌声に期待が膨らみ鳥肌が立つ。そしてリアムがマイクに口を近づけ歌う……! わぁ! とその時、周りの観客が一緒に歌い始めた。大合唱。凄い熱量。「すげぇ……! すげぇ……けど大合唱過ぎてリアムの声あんま聴こえなくね!? え? これどこまで? どこまで一緒に歌う感じですかー!!!??」

現地時間7月11日に開催されたOasisマンチェスター公演でのリアム / ⒸBig Brother Recordings
現地時間7月11日に開催されたOasisマンチェスター公演でのリアム / ⒸBig Brother Recordings

……結局、マンチェスターの観客たちは最初から最後まで全部大合唱だった。本当に全部。彼らは歌いにきていたのだ。極めつけは”Whatever”のストリングスのところを、「トゥットゥールトゥールトゥートゥルー」と歌っていた。文化の違いを目の当たりにした。だが、よく耳を凝らせばしっかりと聴こえ、一緒になって歌ってしまえばめちゃくちゃに楽しむ事ができた。結局最高だった。大好きな“Cigarette & Alcohol”も聴けたし“Supersonic”も最高だった(この曲の印象的なリフも皆歌っていた)。特に印象に残ったのはノエルボーカルの“Little by Little”。めちゃくちゃに染みた。カラオケで1人で歌ったことを思い出した。今おれはOasisを目の当たりにしている。1曲終わるたびにそう実感した。歌い狂う観客をハシビロコウのようにじっと見つめるリアム、その姿が痺れるほどかっこよかった。最後にギャラガー兄弟は抱き合った。その時、不覚にも会場で再会して抱き合ったマサヤスさんと僕を重ねて笑ってしまった。マサヤスさんも重ねていたのだろうか、さすがにその答え合わせはしなかった。酔いしれる我々を、花火を残してOasisは去って行った。あっという間の2時間だった。

現地時間7月11日に開催されたOasisマンチェスター公演から。賀屋が特に印象に残ったという“Little by Little”ではボーカルを務めるノエル / ⒸBig Brother Recordings
現地時間7月11日に開催されたOasisマンチェスター公演の様子 / ⒸBig Brother Recordings

伝説的ロックバンドOasis。僕は彼らが活躍した時をリアルタイムでは追えていない。だけどそんな僕でさえも「俺たちのこと好きなんだろ? いいよ関係ねぇよこっちきな」という感じで最高の空間に連れて行ってくれた気がした。Oasisの兄さん方、ほんまに“LiveForever”してください。マンチェスター最高でした。これからOasisのライブ行く方々楽しんでください。

大変な長文失礼しました。

『Oasis Live ’25』

▼出演
Oasis | オアシス

▼日時・会場
2025 年 10 月 25 日(土) 東京ドーム 開場 15:30 開演 18:00
2025 年 10 月 26 日(日) 東京ドーム 開場 15:00 開演 17:30

待ってたぜ。 『#lookback25』 スペシャル・ムービー
キャンペーン詳細はこちら

https://www.youtube.com/watch?v=A1vU1-jdsd4

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