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HALLEYが真摯に語る哲学「一人ひとりを愛するために生きている」

2024.3.18

HALLEY『From Dusk Till Dawn』

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バンドって、現実なんだけど幻想的なところがある気がするんですよね。HALLEYでその答え合わせをしている感覚もある。(登山)

―「時間の流れ」に対して、HALLEYにはどういう考えがあって、この作品でどのように表現したのかを、もう一歩踏み込んで聞かせてもらえますか。

高橋(Ba):音楽って、スタートボタンを押してから終わるまで時間が流れていくじゃないですか。『Daze』(2023年9月1日リリースの1st EP)のアートワークでは、ビッグバンがあって地球や光が生まれて時間という概念が始まった瞬間みたいなものを表したんですけど、それと、音楽を作って、それが流れ始めて終わるまでが似ているなと思っていて。ひとつの音楽が流れ始めてみんながそれに集束していくという、セッションとか僕らがやりたいジャム的な音楽とも親和性があると思うし。自分的にはそういう意味を勝手に重ねてました。

てひょん:めちゃくちゃ素敵だな、それ。

高橋継(Ba)

―音楽とは時間芸術であり、HALLEYは、曲が始まってから終わるまでにどういう流れを作ってカタルシスを生むのかということを各曲でめちゃくちゃこだわっていると思うし、0.1秒、0.01秒とかの単位を調整しながらいかにグルーヴを作るかにも相当こだわっていると思うんですね。

全員:やったねえ!

清水:確かに、音楽と時間ってどう考えても切り離せないというか、一緒に存在するものではありますよね。

てひょん:時間が流れるところには人がいるわけで、人がいると感情が生まれて、感情に動かされた人間はまた生きていくわけですよね。「From Dusk Till Dawn=黄昏から彼誰まで」の時間帯は曖昧だから、迷ったり、喜怒哀楽が生まれたり、時には自分のセルフステイトメントをはっきり言える時が来たり、少し寄り道して人への愛を歌ったり、曲たちがそれぞれを語っていくというのが僕のアルバムのイメージで。12曲かけてそれぞれの紆余曲折が描かれているのがこのアルバムの聴き応えのポイントかなとも思います。だから「時間とはどういうふうに考えますか?」と聞かれると、時間は僕らが生きた今までの軌跡です、それがこのアルバムです、という感じですね。

清水:HALLEYという人格が、(バンドを)組んでからリリースまで歩んだ軌跡だよね。

登山:『From Dusk Till Dawn』は抽象概念としての「時間」で、ひとつ前のEPは「Daze」と「Days」を絡めて「日々」という単位を表していて、シングル3連作はもう1個単位を区切って「昼」(1st Sg『Set Free』)、「夜」(2nd Sg『Whim』)、「朝方」(3rd『Breeze』)にしていたんですよね。

登山:僕はバンドそのものが、現実なんだけど非現実的な側面もあるなと思っていて。たとえば、大学で会うような人たちもライブに来てくれるけど、ライブハウスという場所になっただけで、なんかちょっと変わるじゃん? ファンタジーとまでは言わないですけど……バンドって、現実なんだけど幻想的なところがある気がするんですよね。もともとバンドにそういうイメージがあったので、HALLEYでその答え合わせをしてる感覚もちょっとあって。そういうバンドの非現実性みたいなものを、作品に表象させられたらいいなとも思ってました。

だから最後の“Write Me a Love Song”は(現実に)帰ってくる時間にしようとして、弾き語りにしてみました。このアルバムを作る時に参照にしたのが『千と千尋の神隠し』で。トンネルを歩いている時間を作品にできたらいいなと考えていたんですよね。

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