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映画とMVでの「演技」の違い
ー本作への参加が決定してからは具体的にどんなプロセスがあったのでしょうか?
デュア・リパ:ヴォーン監督と『ARGYLLE/アーガイル』について話した時に、物語や私が演じる役柄、これから起こることについて教えてもらいました。脚本の全ては読んでいなかったものの、自分とヘンリー・カヴィルが演じる役については分かっていて、とある列車のシーンの撮影に同席させてもらいました。映画の撮影現場は初めてだったので、他の俳優の仕事ぶりを見学してもいいかと尋ねました。監督はとても寛大で、私が撮影に挑む前に、撮影現場を見学させてくれました。その現場ではヘンリー、サム・ロックウェル、ブライス・ダラス・ハワードが登場するシーンで、何度も撮影テイクを重ねる様子や格闘シーンの一部始終を見ることができました。この経験には本当に圧倒されました。最初から最後まで、人生を大きく変えるようなとても特別な経験でした。

ー映画とミュージックビデオでは、演技の仕方はどう違いますか?
デュア・リパ:全く違います。ミュージックビデオでは何らかの形で「自分自身」を演じるので、かなり異なるエネルギーを使いますし、私は自分の歌を歌い、自分の物語を演じるのであって、演技で表現しようとする役に入り込むのとは違います。それでも、役を演じること、そしてカメレオンのような存在になることは、とても楽しい経験です。だから、ルグランジュを演じた瞬間に、凄いスパイになった気分で、「何をすべきかわかったし、その準備もできている」と思いました。
ーゴールドのヴェルサーチのドレスを着ていますね。
デュア・リパ:ヴェルサーチのドレスを着るたびにとても良い気分になります。それは(ヴェルサーチの創設者の妹であり、同ブランドのチーフクリエイティブディレクターを務める)ドナテラ・ヴェルサーチが、女性が着た時の着心地をとても大事にしているからだと思います。きらめくゴールドのドレスを着たことで、ダンスをしたりバイクに乗ったりするスーパースパイを演じる大きな力が湧いてきました。華やかでありながら、同時にとてもタフであるというこの役の多面性が大好きでした。
